どん底からの復活
2008年5月18日、東京・国立競技場で行われた関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)は、城下麗奈(経済4年)にとって『復活』を印象付ける優勝となった。長くつらい時期を乗り越え、ようやくつかんだ勝利だった。
高校時代に13秒70を記録。入学直後の関東インカレでは、1年生ながら3位に入った。だが、その後は2度にわたる故障に泣かされた。思うように練習できず、次第にハードルに対する熱意がなくなっていき、「やめよう」とさえ思った。どん底の状況から抜け出せず、2、3年生の2シーズンを棒に振った。
「2年間休んだのに、ここまでできたのかわからない。戻すのにもっと苦労するはずだった」。今季の城下は、関東インカレの優勝を皮切りに、これまでの不振を払拭(ふっしょく)するかのような活躍を見せている。
6月6~8日に行われた日本学生個人選手権では、予選で13秒59の自己ベストを出すと、決勝ではさらに13秒49までタイムを縮めた。日本学生記録にあと0.1秒に迫るタイムだった。
快進撃はとまらない。3週間後に行われた日本選手権。世界で活躍する選手が出場するなかで2位に入った。この結果に「びっくり。2番に入れるとは思っていなかった。できすぎ」と走った本人が一番驚きの表情を見せた。
学生記録の更新へ
これまでは「自信のもてない子」だったという。どんな記録を出しても、順位でも自分の力が信じられなかった。しかし、今季の結果に「自信が出てきた」。自らの力を信じられるようになった。
次は9月12~14日に行われる、日本インカレに照準を合わせる。「学生記録を目指すために、この調子を維持して、しっかりとした練習をして行きたい」。前半のシーズンをまさにトップスピードで駆け抜けた城下。日本インカレでは飛び切りの笑顔で、フィニッシュラインを切ってくれるはずだ。(雅)
◆プロフィール◆
城下麗奈(じょうした・れな)
経済4年 '86年4月2日生
神奈川県出身 横浜清風高卒
168cm A型
自己ベスト 13秒49


