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◇平成26年度全日本学生選手権大会2回戦対大体大◇11月23日◇各務原市総合体育館◇

【前半】関大13-13大体大
【後半】関大15-15大体大
【後半終了】28-28大体大
【延長戦前半】関大0-3大体大
【延長戦後半】関大4-3大体大
【試合終了】関大32-34大体大

 インカレ初戦を圧勝し、勢いに乗る関大。2回戦では関西の絶対王者・大体大と再戦することになった。大体大は同じ関西学生リーグであり、ここ10年で1度しか勝利することができていない相手。今年は春と秋のリーグに加え、西日本インカレでも対戦し、今回が4回目の対戦となった。西日本インカレでは延長戦の末に惜敗したこともあり、今年一年で大体大との差はぐっと縮まっている。「力は互角。ここまできたら気持ちしかない」(中川監督)。打倒・大体大――。運命の60分間が始まった。

 関大ボールで試合が開始。両大学の大音量の応援が会場に鳴り響く。2分に田辺がサイドシュートを決め先制点を挙げる。「2分退場が多く、数的不利な状況が多かったが、そこで崩れることなく攻めることができていた」(岡本主将)。序盤から関大は力のこもったディフェンスを見せる。一生懸命に守ろうとしたがゆえに、接触プレーが多くなり、反則で2分退場が多くなってしまう。数的に不利になった状況下でもプレーが落ちることはなかった。先制を挙げた3分後に恩塚が中央からシュートを決めた。この後もさらに2分退場を告げられる選手が相次ぎ、相手に3連続ポイントを許してしまう。しかし、橋本、竹安の4年生がチームを引っ張る。高さのあるシュートで次々と得点を挙げた。また、ディフェンスも機能し、こぼれ球は逃すまいと気持ちのプレーを見せる。5-6で試合は中盤へ突入。長谷が体勢を崩しながらも正確にゴール枠を捉える。また、GK・清水が相手のゴールを抑えると、右サイドにいた河本へロングパスを出す。そして、河本は逆サイドにいる恩塚にボールを送りシュート。リズムのある攻撃を披露し、関大ベンチを沸かせる。しかし、大体大も必死に食らいついてくる。相手ボールに変わると、1対1に持ち込み、巧みなシュートを放つ。両大学互いに一歩も譲らなかった。終盤には7mスローのチャンスを毎田がしっかり成功させ、取りこぼしなく得点を積み重ねる。13-13の同スコアで確かな手応えとともに前半を終えた。

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 後半も熱戦が繰り広げられた。開始すぐに橋本が14点目を挙げると、その46秒後には田辺が難しい体勢から巧みなシュートを右サイドから見せる。ディフェンスも相手の動きを止め、簡単に攻撃させない。それに呼応するかのように、GK・清水の体を張った闘志あふれるナイスセーブを見せる。オフェンスとディフェンスが上手くはまり、大体大からリードを奪う。時間が経過しても勢いは劣らなかった。白井が相手のパスミスから一気にボールを持ち返り、22-19と関大ペースに持ち込んだ。ここで大体大がタイムを要求。関大ベンチは盛り上がりを見せた。

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 あけてからは大体大が追い上げる。関大も要所で得点し、また、清水が好セーブを見せるも、じわじわ追い詰められ、25-25の同点となる。後半24分ここで関大ベンチが動く。しかし、その後はまさかの相手に2連続ポイントを献上。それでも27分に相手ディフェンスをくぐりぬけ、長谷がシュートし、1点差とする。その後はお互いに得点が動かないまま、試合時間は残り1分を切った。相手が攻撃を仕掛けようとゴール前にあがってこようとしたが、ここでボールをカット。不意のミスに相手GKは反応できなかった。長谷がすかさずあいたゴールにボールを押し込み同点にする。1点勝負の息詰まる攻防戦になった。試合終了間際に相手がウィニングシュートを狙い、清水の元にやってくる。しかし、再三好セーブを見せた清水がここでも鉄壁の守りを見せる。ゴール左を狙った相手の打球を右足で止める。会場には大きなガッツポーズが飛び交った。残りわずかな最後の攻撃時間を使って左サイドからシュートするも、タイムオーバー。後半を終えても決着はつかず、延長戦へともつれ込む。

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 延長戦は5分ハーフで実施された。関大ボールで試合が始まる。「最後はシュートで終われるように」(岡本主将)。しかし、橋本の放ったポストシュートは相手GKの好セーブに阻まれる。相手GKの前に1点も挙げることができないまま前半5分が終了。その間に大体大は3点を追加し、有利な立場に形勢を変える。

 後がなくなった関大は後半5分で勝負をかける。長谷のシュートで相手の反則を誘い7mスローを獲得する。毎度出場する毎田がここでもしっかりと成功させると、相手のミスから西塚が一気にゴール前まで走り、高さのあるシュートを見せた。1点差へ詰め寄るも、3分にまたもや得点を入れられる。4分に白井のシュートで再び1点差。しかし、すぐさま追加点を挙げられ、差を埋められない。関大も勝利への執念は大体大には何一つ劣らない。最後まで気迫を見せ続け、長谷がネットを揺らす。またもや1点差とするも、終了間際相手がダメ押しの1点を追加し、32-34。諦めずに攻撃を見せた関大だったが、無情にも会場に終了を告げるブザーが鳴り響いた。

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 因縁の相手・大体大の壁をまたしても超えることができなかった関大。試合を終えた選手たちの目からは涙があふれた。勝利とはならなかったが、最後まで関西王者を苦しめた攻守は圧巻だった。「今度こそはという気持ちがあった。気持ちは絶対負けていないと思う」と岡本主将。4度目の対戦となった一戦を振り返った。

 4年生にとってはこの試合が最後になった。1年を振り返ると色々なことがあった。春リーグではまさかの9点差をひっくり返され、逆転負け。勝ち切れないもどかしさがあった。「日が経つごとに力をつけていくことができた」と岡本主将はチームの成長を実感。大きなタイトルを残すことはできなかったが、大きな証を1年かけて刻み込んだ。打倒・大体大は後輩に託す。悲願の勝利を目指し、関大セブンのあくなき戦いは続く。【吉田佳奈】
 
▼中川監督
「試合前のアップの雰囲気はすごい良かったと思う。ここまできたら気持ちしかないと話していた。力は互角。どちらが強く勝ちたいと思ったかだと思う。しかし、勝ちたい気持ちがうちは60分間しかもたなかった。前半は2分退場がいっぱいでていた。30分を通して数的不利になっていたが、その中でも1対1で割られなかったり、数が少ない時の方が足がよく動いていた。後半で4点差にできなかったのが大きい。ディフェンスはずっと良かったと思う。これまでは大きい2人で(橋本・金内)やっていたが、今日はアグレッシブに動く選手を起用した。河本も退場になってしまったが、ほんまに良かったと思う。大体大は強かった。うちよりも修羅場を何度もくぐっているという感じがした。前半13-13で終えて手応えはあった。ハーフでは気持ちが出てる、だからこそ勝ち切ろうという感じだった。ディフェンスで退場が多く出ていたので気をつけようと言っていた。しかし、2分退場は仕方のないこと。攻めた上での退場なので。後半は勢いがすごくあった。あの攻撃につながったのかなと思う。気迫が出ていた。清水がすごかった。勝負所で止めてくれていた。ここで入れられたら大きいなと思っていたところを全て止めてくれた。大体大はエースをはずしてきていた。エースが出ていないのにこの攻撃をしてきたことは、やはり選手層の厚さを感じた。25-25でのタイムは勝負所だと言っていた。このときはまさか2点リードされる展開になるなんて思っていなかった。竹安がオーバーステップを取られたときは終わったかと思ったが、山本のスーパーカットなどでほんまによく追いついてくれた。今までやったら絶対追いつけていなかったと思う。(前3回の対戦では)力を出し切れていない。リーグ戦は特にそうだった。今日のは仕方ないと思う。力を出し切っての結果。ミスもあったが、それは想定内だった。延長戦に突入して、西日本を思い出した。西日本は追いつかれてしまって延長戦にいったが、今回は自分たちが追いついて延長戦にいった。延長前半の橋本のシュートを止められたのは痛かった。(わずかな差は)相手も負けたくないという気持ちあった。ほんの少しの気持ちの差やと思う。紙一重の差やと思うけどその紙が意外に段ボールくらいの分厚さがあるのかもしれない。そこを破っていかないといけない。ここまで追い詰めたのに悔しい。延長戦にいっても疲れは見られなかった。(1年間を振り返って)色々あった一年だった。春リーグは9点差をひっくり返されて負けたりした。このチームでどこかで優勝したかった。力のある選手がそろっていたので、できなかったのは自分たちの責任だと思う。(新チームは)うちのベースである学生同士でつくっていくチーム。今年の悔しさを秘めて戦っていってほしい。今年のチームとはまた違ったチームになると思うので、求めるものは異なると思うが、彼らの能力を少しでも高くしていってあげたいし、そうなるような環境づくりをまずはしていかないといけないなと思う」

▼岡本主将
「試合前は勝つことだけに集中していた。今回はすごい良かった。内容も質も雰囲気も良かった。リーグの優勝決定戦でも負けていた相手。能力高いプレーヤーがそろっているので、こっちのミスは命取りになる。ミスなく相手より速い攻めをどれだけやって、守り抜けるかを重点に置いていた。前半は序盤にやられてしまって2分退場が多く、数的不利な状況が多かった。しかし、そこで崩れることなく攻めることができていたと思う。出だしが悪かっただけに前半はよく耐えたなという印象だった。(大体大は)勝負所で強いなと思った。この差は大きいのかなと思った。13-13で前半を終えて手応えはもちろんあったが、前半は相手の主将が出ていなかったのもあって守り切れたのかなと思う。退場もあったが、耐えれたが、もっとできたのかなと思う部分もある。関大ペースにもっていけたのも良かったかなと思う。ハーフでは退場に気をつけてと話していた。相手のGKがすごい。相手主将が後半は出てくるので、その人にボールが集まるから徹底して守ろうと話していた。後半は序盤に相手が不利な状況になった。お互いリードしたりされたり、決定的な点差を埋められなかったという感じ。今年で一番良かった。清水がよく止めてくれた。長谷の視野の広いプレーなどみんなの良いプレーが随所に出たかなという感じ。西日本でも同点で延長にいった。前半にとられて負けたのでそれを払拭しようと話していた。スローオフなのでとりあえず最後はシュートで終われるように。10分間守ってチャンスをものにしようと言っていた。前半はこっちのシュートミスもあって、相手に流れがいった。後半は立ち上がりに連続ポイントを入れることができた。西日本で失敗したことをリベンジできたかな。西日本と比べると良い延長戦だったと思う。試合後にコーチと喋っていたが、コーチは10年間関大を見てきている人、そのコーチでもこの差は何か分からないと言っていた。何が足りなかったのか。気持ちも技術も五分やったと思う。もう少し時間がたてば分かるかもしれない。大体大は長年勝てていない相手。これまでは全力を出すつもりでもどこかで苦手意識が出てしまう。ここ10年で大体大には1回しか勝っていない。今回は、今度こそはという気持ちがあった。気持ちは絶対負けていないと思う。(1年を振り返って)実力的にも力があった代だった。結果を残し切れなかった。春リーグは初戦でこけてしまった。最後には花を咲かせたいと思っていたが、勝つことの難しさを感じた。もっともっとできるというところから日が経つごとに力をつけていくことができたと思う。充実した1年だった。来年は今年の主力メンバーがごっそり抜けてしまう。しかし、3年の西塚、GKの清水、2年の田辺、恩塚、最後の究極の場面で出ていた選手もいる。良い経験ができたのではないかなと思う。4年生が勝つことのできなかった大体大に勝って、何か結果を残してくれたら良いなと思う」

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