◇第13回西日本学生拳法選手権大会・第4回大学女子リーグ◇5月17日◇大阪府立体育会館◇

【男子】優勝 関大
【女子】優勝 関大2 / 3位 関大1


 昨年、全日連覇という最高の結果で締めくくった関大拳士たち。昨季のメンバーは多数残り、戦力に変動はない。さらに、有力な新人たちも加入し、ますます選手層は厚くなっている。そして迎えた今季初の団体戦。昨年はあと一歩のところで優勝に手が届かず、準優勝に終わっている。雪辱を果たすため拳士たちはマットへ足を踏み入れた。

 順調にトーナメントを勝ち上がり、準決勝では立命大と対戦。先鋒から一進一退の勝負が続く。中堅同士の戦いではエース・友中が面突きで連取し、勝利。三将も開始40秒足らずで下し、続く副将には多彩な打撃で積極的に攻める。残り時間1分を切ってから押さえ込み胴ひざ蹴り、さらに面突きを決め、勝利した。そして最後となる大将にも一本も許さず、勝利を収める。友中の怒濤の4人抜きで、関大は決勝戦へと駒を進めた。

 相手トーナメントを勝ち上がってきたのは、前年度覇者・大商大。昨年、決勝戦で敗れた相手だ。円陣を組み、「関大ファイトー」西浦主将が叫ぶ。チームの心をひとつにし、勝負に臨んだ。

 先鋒・米村は相手先鋒・松岡史に面突きで先制するも、二本を取られ敗退。次鋒・大塚も胴突きを連取されてしまう。松岡史に2敗を喫し、絶対に負けられない状況の中、「自分が3人目。何としても抜かないと」。強い思いを胸に、三鋒・東はマットに立った。
 開始早々、一本を奪われるものの、面突きを連取し勝利。関大に一つ目の白星をもたらした。さらに次鋒、三鋒、中堅を得意の面突きで下し、4人抜きを果たす。相手三将には敗れてしまうが、「メンバーが厚かったから後ろに安心感があった」と東は言う。続く中堅・辻は三将、副将に一本も許さず勝利。残る敵は大将・松岡祐、一人となった。しかし辻、三峰・小角はあえなく敗退してしまう。続く副将・西浦も開始28秒で面突きを決めるが2本を奪われ敗退。勝負の行方は大将・友中に託された。
 開始20秒、友中が押さえ込み面突きで一本を奪う。激しい突きが交錯するが、なかなかもう一本が決まらない。逆に相手に胴突きを決められてしまう。しかし、一瞬のすきに友中の突きが相手の面をまっすぐに捕らえる。昨年は果たせなかった、悲願の優勝が決まった瞬間だった。

 熱戦が繰り広げられた蒸し暑い体育館には関大の勝利をたたえる学歌が流れる。決勝戦で4人を抜いた東には最優秀選手賞が贈られた。
 一方、女子はリーグ戦が行われた。関大からは今年も2チームが出場。関大2は決勝戦まで勝ち進む。決勝で対するは因縁のライバル・同大だ。昨年も決勝戦で対決し、代表戦の末に敗北。関大は惜しくも優勝を逃した。「同志社に勝ったら、全日に向けて励みになる」(尾崎)。
 先鋒・平に対するは赤井。昨年、優勝を目前にした関大が接戦の末に敗れた強敵だ。
開始の合図とともに飛び出し、激しくぶつかり合う。開始21秒、赤井に先制を許すものの、平も面突きを決める。しかし10秒後に面突きを決められ、落としてしまう。
 続く中堅は温川。「今までやってきたことを全部だそう」と気合いを入れ、自身初となる決勝のマットに足を踏み入れる。対する枡田は温川が勝利したことのない相手だ。しかし開始38秒、押さえ込み胴突きで一本を奪う。終了21秒前に二本目を決め、勝利を収める。「絶対負けない」。そう話す練習量の自信から、相手に一本も許さなかった。これによって1−1となり次に勝利した方が優勝する。
 調整が間に合わず今大会迎えた、大将・尾崎。「緊張して、体が動かなくて」対する魚住は高校時からよく知る相手。手の内をよく知るため、互いに手を出せないまま1分が経過。手を出すと、魚住にすばやく面突きを決められられてしまった。しかし、落ち着きを取り戻した尾崎。残り20秒で面突きを決め、一本を取り返す。だが時間切れとなり、引き分けてしまう。

 勝負の行方は延長戦に持ち越される。再び、平と赤井の対戦となった。開始18秒、赤井に面突きを決められてしまう。しかし、すぐさま平も面突きで一本を取り返す。2分間の戦いで決着はつかず、無制限一本勝負が始まった。激しい攻防戦が続き、2人の体力は限界に近づく。力強い突きを繰り出すものの、なかなか一本が決まらない。体力がすり減り、まともにかまえられない状態のなか、平が放った突きは的確に赤井の面を捕らえる。3人の審判が赤い旗を挙げ、一本。関大の勝利が決定し、昨年果たすことができなかった夢が実現した瞬間だった。


 男女ともに、昨年あと一歩及ばなかった西日本制覇。絶対的な力でチームを引っ張ってきた選手が卒業したものの、選手層の厚さを証明することができた。「男女、3回生あっての優勝だった」(尾崎)。
 男子は6月7日に行われる全国選抜大会に出場する。「自信はあります」(友中)。全国の舞台でもさらなる輝きを見せるに違いない。


▼東「練習通りのことができただけ。いつもより調子が良く、緊張しないで落ち着いてできた。決勝では選抜のメンバーが懸かっていたので、自分をみせてから終わろうと思っていた。自分の持ってる武器を使って、自分の仕事ができたが、あかんところはそのままでた。(最優秀選手賞について)うれしい。意識しないでふつうにやってたらもらえた。たまたま、運が良かった。これからもいつも通り練習していきたい」

▼友中「よかったです。めっちゃうれしい。自分のヤマ場は龍大戦。ひじと腰をやられてしまって。チーム的には楽やったと思うけど、しんどかった。昨日は緊張して1時間しか寝ることができなかった。こんなこと初めて。練習も足りなかったし、あせりでやばいと思っていた。(決勝は)緊張がやばかった。回ってこないと思っていた。流れは向こうだったけど、4人目やし勝てる自信はあった。西日本を優勝していいスタートをきれたと思う」

▼尾崎「(教育実習に行っていたため)練習できてなくて、緊張した。試合前に練習できたのは3日間。カゼで体調も崩していた。(決勝は)同志社に勝ったら全日に向けて励みになると思った。けどまだこれより強くなれる。(新チームは)いい雰囲気。新入生が入り、(4人づつ2チームつくれるほどに)女子が増えた。主力チームに入るため、お互いに競いあって力をつけている。卒業した中川さんは神のような存在。近づけるぐらい自分を高めていきたい」

▼温川「本当にうれしい。自分はあまりうれし泣きとかしないけど、涙が出た。感無量です。中川さんがいなくなったから負けたって言われたくなかった。はじめて決勝に出させてもらって、出るからには最善をと思っていた。それが出せた。今まで相手の枡田さん(同大)には勝ったことなかったけど、ガッツで勝った。絶対負けたくないという気持ちがあった。焦って負けることが多いので、落ち着いて次につなげることを意識した。尾崎へ少しでも楽につなげるのが自分の仕事。みんなやるべきことをやったとと思う。(西日本個人では)いい結果残せていない。目標は高くもってベスト4入賞。初心者でもここまでやれるっていうのを後輩、自分自身にも見せたい」

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