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◇第45回明治神宮大会◇11月16日◇明治神宮球場◇

関  大 000 000 010 0=1
創価大 000 000 010 1X=2

(関)石田―久米
(創)小松、田中―寺嶋

 42年ぶりにたどり着いた大学野球界最高峰の舞台。神宮球場には大阪から大型バス7台が駆けつけた。全国からもこの日を待ちわびた校友が集結。1塁側スタンドは上段まで埋め尽くされ、対戦相手の創価大を圧倒した。

 15時50分、決戦のプレイボールが掛かる。1回裏、石田が神宮球場での初球でストライクを奪うと、大きな歓声があがった。石田はタイミングをずらし、巧みに打者を打ち取っていく。球速は140㌔台中盤を連発。4者連続三振を奪うなど圧巻の投球を披露した。

 野手も大舞台に動じず、機敏な守備を見せる。二塁手の江原主将が普段通り大きな声で守備の連携を図る。4回には右翼への大飛球を山口がフェンスに直撃しながらダイレクトキャッチ。引き締まった守りで得点を許さない。

 試合が動いたのは8回。仲尾が無死からこの日2本目となる安打で出塁する。2死三塁となり、打者は山口。1球ボールを見送った後、中堅にクリーンヒットを放ち、ついに関大が先制に成功した。

 関大側はベンチもスタンドも最高潮の盛り上がりを見せる。しかし、相手も全国大会まで勝ち上がってきたチーム。負けじと、すぐさま同点に追いつかれる。9回まで両者の安打は2回と9回の1本と8回の2本。得点も8回に1点ずつと互角の戦いを見せた。

 しかし、9回に創価大の田中がマウンドに上がってからは苦しい展開となる。最速154㌔のプロ注目選手だ。攻略に苦戦し、試合はタイブレーク制の延長戦に突入。1死満塁から攻撃が始まる。10回の表に得点を奪うことができず、窮地に立たされた関大。裏の攻撃で先頭打者の正木に決勝打を浴び、熱戦に終止符が打たれた。

 悔しい敗戦を味わった選手たち。しかし、その表情はどこか爽やかだった。この1年、早瀬新監督の下、努力を惜しまず、厳しい練習にも耐え抜いてきた関大野球部。リーグ優勝、神宮出場と努力は実った。神宮球場でも最高の試合を見せ、確かな足跡を残す。その姿は多くの人々に感動を与えた。「楽しかった」(江原)。全国の強豪校に対し、名門復活ののろしを上げる1試合となった。【浦野亮太】

▼早瀬監督
「なかなか連打が出なかった。最後は球が高くなって打たれてしまった。石田はあの1球が記憶に残るかもしれないが、しっかり投げてくれた。畑瀬もいつでも投げれるように準備していたが、まだいけると思っていたので続投させた。相手の9回から出てきたピッチャーは球が速い。西田、藤嶋しか速い球を打てる人はいないと思い、タイブレークでも西田からいこうと。しかし、彼らが思う以上に球が走っていた。選手たちはたくましくなった。全国で1勝を味あわせてあげたいと思っていたので残念。成長していたという手応えは感じていた。もう少しユニフォームを着させてやりたかった。応援はありがたい。力になった。選手を応援団が後押ししてくれ、こんな良いゲームになった。来年で創部100周年と節目の年なので、これから積み重ねていかないといけないという責任感はある。選手たちは精一杯やってくれると思う。これからバッティングなど足りないところを補っていきたい。こちらに勝機がくる戦いをするのが課題。攻撃は守りからというように、しっかり守れたのは財産。バッティングはレベルアップしていた。全国大会に出てくるようなエースを打ち込めないとこうなる。リーグで追い付かれても勝ったりしていた。最後まで何が起こるか分からない。相手を研究してイメージはつくれていた。石田は4回生に対し、申し訳ないと思っている。野球だけじゃないところも成長してほしい。もう1つレベルアップしてほしい。若いしこれからなので、財産にしてほしい。まだまだ伸びしろはある。(監督として)来た時は守備はまだまだと感じた。よく成長した」

▼江原主将
「楽しかった。これで僕たちは引退だが、最後に良い場所でできた。高校の甲子園とは違った雰囲気。応援が多くて励まされた。この1年で全員が成長したし、チームが一つになった。早瀬監督が就任されてから、基本に立ち返ることができた。練習時間も、内容も増え、一日一日が濃くなった。今日は僕が執行方針を読んだ。監督から『じゃ、江原いこうか』という感じで指名された。来年は創部100周年を迎えて、学校の期待も大きいと思うが、この経験をして、何を感じたか、何が足りないのかを一人一人が見つめて補っていかないと全国では勝てない。最後のタイブレークはどっちに転ぶかわからなかったが、いいバッティングをされた。石田は悔しいだろうけど、いい経験をしてくれたと思う」

▼石田
「(先日の実戦登板で)球がシュートして、外の球が中に入ってきてしまったので気を付けた。球種はスライダーと2シーム。2シームは落ちるスプリット、ほとんど握っている。バッターに絞り切らせず投げれた。監督には『相手の先発より1アウトでも多く取れ』と言われた。長くマウンドを守れて良かった。(1失点目について)打たれたのはスライダー。インコースの低め。三振を狙っていた。(その後)監督にはフォアボールでも構わないと言われた。(2点目について)重く受け止めないといけない。インハイのスライダー。1点取られた僕が悪い。(初めての神宮球場について)投げやすく、思った通り。マウンドの固さや雰囲気も。スピードは意識せず、自分らしく投げられた。プレッシャーもあったが、今日はそれをプラスに変えれた。来年もチャンスがある。全体的なレベルアップは必要。もう1回来れるようにしたい」

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