◇第36回総合関関戦◇6月14日◇関西学院大学第4フィールド◇

 総合関関戦で唯一1勝もしたことがないテニス部。今年から男子9本、女子5本の団体戦とし、それぞれで勝敗を出す。その上で男女ともに勝利して初めて1勝となる。「新しい歴史を創りたい」その思いでチームは一つとなり、決戦の地・上ヶ原へと乗り込んだ。

 女子のD1では藤原・内田組が出場。第1ゲームを先取すると、以降も勢いそのままにゲームを奪っていく。一度も落とすことなく、6―0で第1セットを勝ち取った。迎えた第2セットは1ゲーム目を奪われると、ミスが重なり続く2ゲーム目を落としてしまう。1ゲームを取り返したが、その後さらに差を広げられ1-4とされる。しかし、ここから快進撃を見せた。藤原のエースショットが炸裂し、立て続けにゲームを奪っていく。1ゲームを落とすも、相手のミスを誘うと7―5でこのセットも奪い、白星を挙げた。

 S3の寺島は先制されたのち1ゲームを奪い返すが、相手のストロークに苦しみ、4ゲームを連続で取られてしまう。巻き返しを図るも、相手にストロークを次々と決められ、最後のゲームを落としセットカウント0―1とされた。ゲームの奪い合いで、2―2となった第2セット。その後2ゲーム連続で落とすが、相手のミスが重なり、続くゲームを勝ち取る。さらに粘りのプレーでラリーを制し、4―4に追いついた。しかし、その後幾度も鋭いショットを決められ、4―6で敗北を喫した。

 S1の藤原は接戦となるもセットカウント2―0で勝利し、D2で黒星を喫していたためこの時点で2勝2敗。勝敗はこのとき同時に行われていたS2の内田に委ねられた。第1セットを6―4で勝ち取った内田。だが、第2セットを落とし、勝負はファイナルセットに持ち込まれる。ミスが重なり、4ゲームを連続で落としたが、その後粘りを見せ2ゲームを連取。しかし、そのまま流れに乗ることができず、2-5とされた。1ゲームを奪い返すも及ばず、ゲームカウント3―6で敗北した。女子は2勝3敗で惜敗に終わった。

 男子のD1にエントリーしたのは池川・細川組だ。共に同じ高校出身で2年生と1年生のペア。初めてのD1に「前日にD1としての責任を果たせるのかとコーチに言われ、自分の意識が高まって、俄然気持ちが引き締まった」(池川)。真夏のような日差しが照りつける下試合開始が告げられた。相手は春関ベスト4の菊本・鈴置組だ。序盤は激しいゲームの取り合いが続く。池川が後輩の細川をリードしながら、ポイント奪う。しかし、相手の強烈なサーブにレシーブミスが続き、なかなかブレークできない。互いにキープし、ゲームカウントは2―2。続く第5ゲームで流れが変わる。相手のミスを誘い、初めてブレークした。続く細川のサービスゲームも獲得し、4―2。だが、第7、8ゲームは息がかみ合わず、連取され4―4のイーブンに戻された。さらには第9ゲームで鈴置に捕まり、スマッシュを連発され、4―5とリードを許す。細川のサービスゲームで息を吹き返し、再び追いつく。シーソーゲームとなり、タイブレークに持ち込んだ。だが、暑さと緊迫する試合展開に集中が途切れたか、1ポイントも奪えず、ストレートで落とし、第1セットを先取された。第2セットは何とか切り返したい。ゲームカウント2―2。ここでも鍵となったのは細川の強烈なサーブだった。15―40とされるも、そこから4本連続で強烈サービスを放ち、ゲームをものにする。1ゲームを落とすも、6―3で第2セットを取得し、最終セットへと持ち込まれた。最終セットが始まっても関大の勢いは冷めやらず、冷静に試合を運ぶ。同時に行われていたD2、D3は1勝1敗で先に終えていて、ダブルスで何とか2勝を収めておきたいところだ。前衛の脇を抜くパスショットを連発する細川。池川もラリーでつなげ、相手のミスを誘った。終始、リードを奪われることなく、最後はゲームカウント6―4で2時間40分を越える死闘は関大に軍配が上がった。

 ダブルスを2勝1敗で折り返し、一歩リードの関大。S1の森田は春関前後からの訴えていた腰の調子が前日から悪化。不安を抱きながらの試合となった。相手は最も警戒している日下。接戦が予想された。試合は激しい打ち合いだが、先にリードした森田。勢いのあるボールで相手のサイドを抜く。しかし、徐々に調子を上げてきた日下のコースを突いたボールで森田のミスが重なる。3-3のイ―ブンに追いつかれる。何とか食い下がりたい森田だが、気持ちばかりが先行し、ミスを連発。そのまま流れをつかめず3-6で第1セットを奪われた。第2セット目も先行されるが意地で追いつき、6-4で取り返す。最終セットからは互いに体力の消耗が目に見え始めた。ゲームカウント2-1とリードを奪う森田だったが第4ゲームからはアウトとネットの繰り返してしまい、そのまま勢いもなくなり、2―6で試合終了。「ベストな内容ではなかった。悔しい」と振り返った。

 S3池川は序盤ダブルスの疲れからかなかなかゲームを奪えず、第1セットを落とすも、第2セットは粘りで奪い返し、最終セットまで粘った。ここまで、男子は4勝3敗。あと一勝で関大の勝利が決まる。徐々に日が傾き始める会場。試合を終えた仲間たちの応援が彼を鼓舞させる。それに応えるかのようにポイントを得る度に池川もガッツポーズを見せ、喜びを表す。しかし、相手も引き下がることなく、池川のリズムを崩し、カウントを4―4とする。先に抜けけだしたいが、自らのミスで追い込んでしまい、ゲームをキープできなかった。次を落とせば負ける――。運命の第10ゲーム、最初の1球は前方からの決め球をアウト。1本のビハインドでさらに緊張が走る。長いラリーを一球一球祈るように見つめる仲間たち。その気持ちで上回り、2、3本目を連取。次球で30-30とされるも続けてさらに2本獲得し、ゲームカウント5―5まで追いついた。続くゲームを接戦とするも押さえ、勝利まであと1ゲームと逆転した。しかし、相手にもプライドがある。第12ゲームを気合のボレーで決定づけ、6―6。勝敗の行方はタイブレークへともつれる。長時間に及ぶ試合に互いに疲労が見えていたが、相手の足が徐々に止まる。3-1で池川がリードしていたところで相手が足をつる。すぐに回復するも完全に主導権を握った池川の勢いは止まらず、最後は池川の強烈なサービスを相手がリターンミスし、男子団体の勝利を決めた。熱戦を終えた彼を仲間が笑顔で迎え入れた。

 男子団体の勝利が確定したあともS2染矢対菊本の試合が引き続き行われていた。新入生ながらも先日行われた春関のシングルスでベスト8と健闘し、S2に抜擢された期待の新人だ。ルーキーらしく果敢に攻めていき、第1セットを6―4で先取。しかし、第2セットからは相手も実力者らしく、染矢の攻めを封じていく。タイブレークとなるも1―7の大差で菊本に軍配が上がる。日が傾き、風が吹き始めたコートに照明が灯される。最終セットではここまで激闘した染矢が一気にペースダウン。1ゲームも取れないまま大差で試合が進む。しかし、仲間たちの応援に支えられ、一気に5―5まで追いついた。一層盛り上がる両校。先に出たのは染矢だ。安定したストロークと勢いで第11ゲームをもぎ取る。勝利まで王手をかけた。相手が3本連続でネットにかけ、あと1本。最後、相手が大きくアウトし、勝利が決定瞬間、大きな歓声が響いていた。応援してくれていた仲間に深々と頭を下げ、感謝の気持ちを表した。



 男子6―3で勝利。女子は2―3で惜しくも敗北。総合では1―1と引き分けに終わった。歴代初勝利とはいかなかったが、着実に成長を感じさせる内容となった。次なる戦いはインカレ。森田は昨冬の室内インカレベスト4を上回る成績を狙う。池川も「ダブルスではベスト4以上。シングルスは課題を克服して臨みたい」と意気込みを見せた。染矢も初のインカレでの飛躍が期待される。それぞれの思いを胸に全国へと向かう。


▼藤原女子主将
「6月にペアが変わり、関関戦で戻ったが、組み慣れていたので自信を持ってプレーができた。お互いにコミュニケーションが取れて勝利につながったのかなと。ダブルスは得意とはしてなかったので不安要素はあったが、相手との駆け引きがうまくいった。ダブルスではボレーが重要。その部分が足りていないので、技術を上げていく必要がある。(シングルスは)主将でS1でもあるので、シングルスでも1本取りたい気持ちがあったので取れてよかった。新進、春関で2敗した相手に勝つことができて、内容もできる範囲のプレーができたので納得している。技術で足りない部分はあるが、気持ちのコントロールが特に必要だと感じた。初勝利を挙げたかったが負けてしまった。リーグにつながる一戦だった。個人インカレでは上位になったことがないのでラスト1年で上位を目指して頑張って、リーグは強豪多いが関大にも王座へいくチャンスはあるので、どこの大学よりいいチームにして9月に戦えるよう備えたい」

▼内田
「前日から思い切って楽しんでやろうとしていて、前半は落ち着いて強気でできていた。流れもこっちにきていて、応援の声も力になった。相手に流れが来かけたことがあったが、いつも(流れが)向こうのままになっていたので、前と同じ失敗をしたらだめだと思って、思い切ってやれることをやった。(シングルスは)初めは落ち着いて相手の嫌がることを徹底してできていた。もうちょっと冷静になってれば2セットで終わらせられてチームに貢献できたと思うが冷静になれなかった。3セット目に流れが来なかったとき、応援のみんなの一言ひとことが心に残っている。簡単な言葉でなく選手のことを思って言ってくれていて、力になった。周りが盛り上げてくれたから盛り上がれた部分もあるので、今度のリーグでは自分から盛り上げていきたい。4年で最後なので、いい形で終わりたい。このメンバーで戦えてよかったと思えるリーグにしたい。リーグでは絶対勝って王座にいく」

▼森田
「ダブルス、シングルスともによくなかった。負けたことは本当に悔しい。昨年はずっとD1だったけど、春関の結果でD2下がってしまった。チームでも上の立場になってプレッシャーもあったけど、それが逆に自分の力にできるのでプラスになっていたと思う。スタミナ切れもあったし、気を抜くことなく最後まで攻められるようにしたい」

▼池川
「やってやるという気持ちで挑んだ。ダブルスは序盤から調子が上がらなかった。切り替えてよくないなりに頑張ったと思う。レシーブミスが特に多くなってしまった。様子見から入って守備的になってしまったと思う。内容をよくしていきたい」


<男子>
○ D1 池川・細川 6(0)−7 6−3 6−4 鈴置・菊本
○  D2 森田・三輪 6−2 3−6 6−4 長南・日下
× D3 古井・新屋 1−6 6(4)−7 徳田・岡本
× S1 森田 3−6 6−4 2−6 日下
○ S2 染矢 6−4 6(1)−7 7−5 菊本
○ S3 池川 2−6 6−4 7(2)−6 衣川
○ S4 中村(侑) 6−1 6−0 坂上
× S5 山野 1−6 4−6 徳田
○ S6 三輪 6−4 6−3 嶋田
○ 関西大学 6−3 関西学院大学
<女子>
○ D1 藤原・内田 6−0 7−5 山崎・村上(ひ)
× D2 大西・寺島 2−6 1−6 山本・村上(亜)
○ S1 藤原 6−4 7−5 山本
× S2 内田 6−4 2−6 3−6 田中
× S3 寺島 3−6 4−6 村上(亜)
× 関西大学 2−3 関西学院大学

総合結果 関西大学 1−1 関西学院大学

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