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 1ヶ月以上にわたって続いてきたレスリング部応援企画『Fight The Power』も最後となりました。最後の企画はズバリ「秋季リーグ戦PLAY BACK」です!この秋、関学レスリング部は2部優勝を目標に臨みましたが、3勝3敗で残念ながら1部昇格の夢は叶いませんでした。しかし!選手たちの一戦一戦には間違いなくドラマがありました!そして私たちは戦う選手たちの姿に感動しました!ということで、ビラとともに秋季リーグを振り返っていきましょー!



【第1戦―対桃学大】
 リーグ戦が始まる前から、材木(人2)は「先陣を切る」と公言していた。それが己の使命であると材木は感じている。「先陣を切ることでチームを引っ張る」。関学にとって実力が拮抗している初戦の桃学大との試合は、一部昇格を成し遂げるために負けられなかった。そのため1戦目に行われた120㌔級の材木の試合は後に大きな影響を与える一戦でもあった。

 第1P(ピリオド)、1分15秒、材木はバックからローリングで3―0とポイントを先取。1分30秒に再びバックでポイントを重ね、1Pを先取した。続く第2P、開始早々に相手を崩し、バックでポイントを取り1―0。そのまま逃げ切り、見事勝利を手にした。「調子は良かった。相手は強かったが負ける気はなかった」と材木。

 材木の勝利で流れに乗った関学は、続く74㌔級の主将・尾久土(経4)が接戦の末勝利。2勝と相手を突き放す。しかし、3試合目の84㌔級、橘(法3)が惜しくも敗北。ここから流れは桃学大に向き、関学は立て直せず全敗してしまった。結果、2―5で敗北と、初戦を落とした。

 この結果に材木は「悔しくて仕方がない」と一言。しかし、「自分のできることをやるまで」と、気持ちを切り替えていた。材木は明日も続く試合のために気持ちを切らさない。あくまで先陣を切ることが自分のできること。そしてそれによりチームを鼓舞すること。材木はチームの勝ち頭として、これからも先勝する。

<対桃学大ビラ(製作:清水達哉)>


【第2戦―対大体大】
 第2試合(対大体大)を迎えた関学。対桃学大での敗北に臆することなく、選手たちは相手につかみかかっていった。こうして、今季リーグ戦初勝利を収めた。

 第1試合、桃学大に敗北を喫してしまった。どうにか連敗は避けたい関学の次なる対戦相手は大体大だ。初戦の60㌔級をいきなり落としてしまった。しかし2戦目の120㌔級では、材木聖史(人2)が圧倒的な強さを見せつけ勝ち星を奪う。だが、3戦目で惜しくも大体大に勝ち越しを許してしまい、またも追う展開となった。そして迎えた第4戦目は84㌔級。関学からは橘政治(法3)が、ゆっくりとリングへ向かう。橘といえばチームの勝敗に最も影響を与える男、いわばキーマンである。第1R(ラウンド)大体大の中尾を力で封じ込め、付け入るすきを与えない。第2Rも自分のペースで試合を進めていく橘。この日初めての白星を飾った。これで2-2。6戦目の55㌔級は大体大に選手がいないため、関学の不戦勝が確定している。よって関学は、あと1勝すれば第2試合の勝者になれるのだ。第5戦目は74㌔級、主将・尾久土竜也(経4)。主将としてここで負けるわけにはいかない。第1R1分35秒、自身が得意とするフォールを決め見事に勝者となった。最終戦の96㌔級・柳瀬貴之(人3)も大体大・北村を下した。

 こうして5―2で大体大に勝利した。次は、この日の最終試合・対帝塚山大だ。目標のリーグ制覇を果たすためには負けられない。チームは勝利を誓った。

<対大体大ビラ(製作:近藤亜希子)>


【第3戦―対帝塚山大】
 初日、最終戦となった対帝塚山大。勝ち越しでこの日を締めくくりたかった関学。だが力を出し切れず、あと一歩のところで帝塚山大に敗北した。

 関学はこの日の最終戦となる第三試合(対帝塚山大)を1勝1敗で迎えることとなった。第三試合の第1戦は120㌔級・材木聖史(人2)。試合前「初戦がいい。先陣をきりたい」と語っていた材木。安定した攻撃でまずは第一ラウンドを先取。そして第二ラウンド21秒、見事なフォールを決め、初戦を白星で飾った。だが、その後連続ストレート負けを喫し1-2となる。しかし、第4戦の柳瀬貴之(人3)がまたもフォール勝ちで2-2に追いついた。5戦目は惜しくも敗れ、関学は残り2戦を連勝しなければならない状況になってしまった。そしてその第6戦は74㌔級。普段であれば主将・尾久土竜也(経4)の出番だが、この時リングに上がったのは川端進吾(経2)。「自分との相性が悪い相手だった。それに今実力が伸びてきている川端を使いたかった」と尾久土。チームの期待を背負い相手選手につかみかかっていくも、勝利をつかむことはできなかった。第三試合の敗北が確定してしまった最終戦は84㌔級。ここで尾久土の登場だ。始まりの合図がするやいなや、見事なフォールを決め、開始13秒で見事勝利を収めた。

 こうして初日を負け越してしまった関学。わずかだが、優勝の可能性もまだ消えてはいない。明日の勝利を信じ、チームは会場を後にした。

<対帝塚山大ビラ(製作:近藤亜希子)>


【第4戦―対大市大】
 大市大戦、66㌔級に出場した「ジマーマ」こと中島優介(法1)。この試合で中島は目覚ましい成長を見せた。

 第1Pを0―7で終え、迎えた第2P。0―3の劣勢から中島はタックルで相手を背中から倒し、3―3と同点に追いつく。その後、相手を場外に押し出し、4―3の逆転に成功。そのまま逃げ切り第2Pを奪った。第3Pは得点を奪えず力尽き試合に敗北したが、それでも団体戦で自身初となる1Pを勝ち取った。

 大学からレスリングを始めて約8カ月。経験者が多い中で負けずと練習に打ち込んだ。もちろん結果はそう簡単に出るものではない。今までに行われた公式戦でも未だに勝利がなかった。部内でさえ実力が劣る中島にとって、勝利はまだ先。1Pを奪うことすら厳しい状況だった。それでも中島は部のために戦った。熱いハートを持ち、試合に出ていないときは大きな声で声援を送った。試合で劣勢になっても最後まであきらめない姿勢を見せた。その熱意が大市大戦で、初となる1Pを勝ち取る結果につながった。

 試合で勝つにはまだまだ先が長いかもしれない。しかし、今回の試合は確実に中島の自信となった。「来年は勝利フラグを立てます」。この冬で大きな成長を果たし、春の団体戦で勝利を手にする。その時、中島の雄姿が見られるはずだ。

<対大市大ビラ(製作:清水達哉)>


【第5戦―対関大】
 来年に期待だ!2勝2敗で迎えたリーグ戦第5戦(対関大)。その試合最後に出場した柳瀬(人3)は、すでに関学の敗北が決定している中で意地を見せ勝利を収めた。来年の主将が決まっている柳瀬。この試合のようにプレーでチームを引っ張るんだ!

 柳瀬の相手、関大の濱田は高校生次からの良きライバルだった。大学一年目までは柳瀬の方が勝っていたというのだが、相手の急成長もあり二年生次には逆転。しばらく勝てない試合が続いた。この日の試合でも、第1Rを僅差で落とし、続く第2Rも劣勢の試合展開。しかし、終盤で柳瀬が相手の後ろを取り、そのままグラウンドからローリングに持ち込み3-2と逆転に成功。勝敗は第3Rへともつれこんだ。

 迎えた第3R、相手に得点を許し0-3のまま時計は残り30秒を切る。この状況から逆転するのは難しいと思われた。その時、柳瀬が相手のすきをついて足を引っ掛ける。それにバランスを崩した相手は背中からマットに転び、追い打ちをかけた柳瀬はそのままフォールに持ち込んだ。その瞬間ベンチは興奮のるつぼと化す。大逆転勝利だった。

 「最近負けてた相手やったから、自分も徐々にうまくなっていってんのかなって」と柳瀬。自身の成長を感じた試合だった。しかし最終戦の九共大戦で勝てなかったことについては「勝たないといけない場所だった。敗因は力不足と体力不足」と課題も見つける。来年からは主将の座に就き、プレー面以外での苦労もつきまとうこととなるだろう。だが、柳瀬ならできる。頼もしい先輩の背中を常に見てきたからだ。そして、頼りになる同回、後輩たちにも恵まれている。

 「一部昇格」を目標に掲げた新生レスリング部の、春の目覚めを待つばかりだ。

<対関大ビラ(製作:山本大輔)>


【第6戦―対九共大】
 これが主将だ!秋季リーグ戦最後の試合、また自身の現役最後のレスリングを、主将・尾久土竜也(経4)はフォール勝ちで決めた。奮わないチーム状況の中で、主将として、プレーヤーとして奮起し、花道を飾ることができた。

 階級を上げての出場だった。それだけに緊張感は倍増。「これで勝てなかったら…」という思いが頭の中を駆け巡った。だが、試合では相手を圧倒。「やっぱり(階級が上がると)腕で押される力がすごい」とは言ったものの第2R、28秒でのフォール勝ち。このリーグ戦を通して尾久土は、主将のあるべき姿を後輩たちに誇示し続けた。

 「チームとしての結果は決して満足できるものじゃない。でも個人的には今までで一番良かった」と語った。それもそのはず。関大以外のすべての試合で勝利を挙げている。しかし、こんな尾久土も3年生次まではチーム内において決して「戦力」として数えられるほどではなかった。ところがこの驚くべき成長である。それについて、尾久土はこう語る。「上には田口(社4)さんがいて、下には柳瀬(人3)や材木(人2)みたいな高校から全国レベルの実力者がいて…。とにかくプレッシャーが半端なかったんです」。尾久土はこの一年間、常に「勝たなければ」という重圧を抱いていた。昨年の主将・田口がそうであったように、尾久土にとっての主将像は「勝つこと」。ただ、それだけの思いで強くなることができた。そして最後の試合でも華々しく「勝って」みせたのだ。

 試合後、「3年生に色々と協力してもらったんで、感謝してます」と尾久土。周りのサポートなしではここまで来ることはなかった。そして、「レスリングは僕にとって、自分を変えられるスポーツです」とも語った。一年間を通して目覚ましい成長を見せた男が言うのだから、間違いないのだろう。

<対九共大ビラ(製作:山本大輔)>




引退された4年生の皆さん、本当にお疲れ様でした!
編集部は来年からもレスリング部を追いかけ続けます!







(企画:編集部 制作:山本大輔/清水達哉/近藤亜希子)