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198号1面より(2007/11/19発行) ヨット部
470級 41年ぶり日本一

 一度はさびつきかけた歴史を一新するために、ヨット部全員で着実に帆を進めてきた。その中で培われたチーム力で、総合で関西を制し、470級で日本一に輝く。創部70周年の節目の年に、彼らは新たな歴史を築き上げた。


ヨット部.JPG  「この栄光は俺たち6人だけのものじゃない。部員31人で勝ち取ったものだ」。試合後、円陣を組み、笑顔で語る主将・牛尾(商4)。ヨット部は41年ぶりに470級で全日本制覇を成し遂げた。

 全国の舞台で

 彼らは9月からインカレに向けチームの組み立てを行ってきた。470級はオリンピック代表候補である市野(商2)をリーダー艇に置き、練習をした。10月初めに行われた関西インカレ。初日、2日目は関大との接戦だった。関大との点差は1点で関学がリード。最終日は得意の470級で順調に点を伸ばし、スナイプ級は関大との点差を縮め、総合で関西を制した。夏の練習の成果が証明され、全国の舞台で活躍する自信が増す。

 今年のインカレは、海ではなく湖での試合。普段とは異なる環境のレースのため、風の質の違いに戸惑いを覚えた。そのため関学は、1週間前から現地入りする。他のどの大学より練習を重ね、風を測定しインカレへ臨んだ。

 大会初日は無風状態のために、試合が中止に。選手たちは出ばなをくじかれたが、ここで集中力を切らすことなく2日目を迎えた。470級は8時出艇。風の変化が激しいため10時ごろ試合開始の旗が揚がる。待ちに待ったスタート。フライングをしてしまう艇が続出するが、関学の3艇は、落ち着きのあるスタートを切った。市野の艇を中心に3艇一丸となり、レースを展開する。第1マーク、第2マークを順調に進み、市野・中野(社1)組が4位でゴール。7位に牛尾・門田(経3)組、続いて酒井(法2)・佐藤(社2)組がフィニッシュ。他大学に差をつけて、合計得点で1位を獲得した。好調な滑りだしで、第2レースに向かう。しかし、急に風向きが変わってしまう。風が読めず酒井・佐藤組が順位を落としてしまった。監督の指示でメンバーチェンジを行う。そして、気を取り直し挑んだ第3レース。関学はペースを取り戻し、スコアを伸ばす。第1レースで最高の走りを見せたが、2位の早大との得点差は13点、気が抜けない状況で2日目が終わった。

 3日目も風が不安定なため、長時間湖上での待機を余儀なくされる。この間も、風の情報を集めレースを待つ。湖に出てから5時間後、試合が開始された。風は微弱、風向きの予測が難しいコンディション下で、ここまで順調だった早大もペナルティーを2艇出してしまう。しかし関学はノーペナルティーで切り抜け、レースを終える。関学は早大との点差を39点とし、差を広げることができた。

 最終日も風が安定しない中、レースを試みる。しかし風がやみ続行が不可能に。湖に出てから5時間後に試合終了の合図が琵琶湖に響く。この瞬間、関学の優勝が確定した。

 きずな深く

「ありがとう」。選手、マネージャー、監督、コーチ、OBが、お互いに声を掛け合う。この言葉の裏にはこれまでの努力がうかがえる。全国に出場する強豪チームには、関学より個人の実力が上の選手が多い。その上、琵琶湖を地元とするチームと経験差もでる。関学はこのハンデを補うために、チーム力の強化にポイントを置いた。夏の強い日差しの中も、31人が毎日海に出て練習を重ねる。お互いを信じ、チーム全員で優勝へのモチベーションを高めていった。ついにつかんだ栄光は、日本一のチームワークで勝ち取った努力の結晶である。(佐藤 潤優)