11月9日に長居第Ⅱで行われた関西大学ラグビーAリーグ第5節。関学は先日の敗戦のショックを微塵も感じさせないプレーで摂南大を圧倒。合計14本にものぼるトライを量産し82-5で勝利を収める。リーグ戦首位をキープし、またひとつ目標へ前進した。

関学の強さは健在だった!前戦リーグ初黒星のショックなど、そこにはない。あるのは勝利への闘志をたぎらすラガーマンの姿のみ。朱紺の闘士たちが大量トライで敵を粉砕し、一度はくすぶりかけた光を取り戻した。主将・室屋雅史(社4)もスタメン復帰しチームは万全の状態に。もうこの勢いは止まらない!
闘将が帰ってきた。開幕戦で負傷して以来、欠場を余儀なくされていた室屋。その名が4戦ぶりにスタメン表に記された。チームは先の敗戦から「もう負けられない」状況。男の復帰を誰もが待ち望んでいた。
対する相手はトンガ人留学生2人を要する摂南大。「うまく気持ちを切り換えた」と牟田監督が話すように、立命大戦のショックを引きずることなくこの試合への準備を進めた。敗戦を糧に強くなった勝利への渇望、そして室屋の復活。試合の行方は、これらのファクターが鍵を握っていた。そして80分の戦いのあと、そこに関学の強さを目撃することとなる。
「出るからには相手を止めにいきたい」。フィールドに戻ってきた室屋が有言実行の気迫あふれるプレーを見せる。前半27分に敵の進撃を阻止する強烈なタックル。相手の肉体が打ち砕かれる音が競技場に響き渡った。そしてこぼれたボールをFL西川征克(文3)が奪い去り、独走。そのままトライにつながった。「アレがウチ(関学)のプレー」と牟田監督も賞賛する。闘将の姿にスタンドからは「ムロヤ」コールが巻き起こった。このワンプレーを引き金に、試合の流れはここから一気に関学のものとなった。
流れを引き寄せた関学は、その後ゲームを支配。デフェンスで前線に上がり、そこから攻撃を展開していく。特別に立てた対策も、警戒していたトンガ人留学生の1人が欠場していたこともあり、方向転換。いつもどおりのプレーで、トライを量産した。「選手たちがデフェンス面で頑張ってくれた」(室屋)。攻守ともに完璧な内容で圧倒し、主将の復帰を白星で飾った。
これで4勝1敗。残り2戦、リーグも大詰めとなってきた。目標である関西制覇も届く位置にある。それでも「意識しないように。一戦一戦を大事に」と監督は釘を刺す。その実力はまぎれもないが、関学の真骨頂であるチャレンジャー精神で挑む。「このまま流れにのっていきたい」。闘将率いる朱紺の軍団を止めれるものなら止めてみろ—。
【4トライの大活躍!No.8大滝真史】
トライゲッターの誕生だ。この日関学が挙げたトライ数は計14本。そのなかでも、No.8大滝真史(社3)がチームトップとなる4トライの大活躍を見せた。「試合ごとに(彼は)強くなってきている」と牟田監督は話す。この日の自身のトライについて「たまたま取れた」と謙そんするも、この監督の一言にはほおをゆるませた。残り2試合、今リーグで調子を上げ続けるこの男が、関学を勝利へ導く。この先「大滝のトライです」のアナウンスはいくつ流れることだろう。期待は高まる。


