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FIGHTERS 監督×幹部座談会

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鳥内監督 ―今回の座談会では鳥内監督と幹部(主将・平澤さん、主務・柚木さん、副将・垣内さん、副将・松原さん、副将・善元さん)に、2010FIGTHTERSについてお話いただきます。まずは今の状況や改善点について教えてください。

垣内「(2月の)合宿のときは気持ちが入っていて、気を張った状態でプレーを出来ていました。でも、普段の練習に戻って元気がなくなり注意してやろうという声が極端に少なくなっています。上級生が見ていてわかることなので、それを注意して指摘することが足りていない、というか個人の意識が足りていないと思います」

松原「昨年、一昨年とやってきて、「俺が勝たす」や「俺が日本一のプレーヤーだ」という選手があまりいないと思う。みんなミスにビビってしまっていて、縮こまっている部分がある。今、死ぬほど練習していると思う。今の練習で自信をつけて、僕らが下の学年の選手の能力を引き出せるよう、うまく良いところを伸ばして悪いところはきちんと指摘していければ、試合中でも自信のあるプレーができると思う。今、足りないことは選手それぞれが自信を持ってやっていないところなので、そこを改善していきたい」

善元「4年生と下級生の意識のレベルの違いがあると思う。4年生は本気とは言えないレベルだが必死でやっている。でも、下級生は自分のことで精一杯であったり、何か違うことを考えていたりすることが合宿でも目立った。だから早く下級生もアメフトに集中できるように意識しないといけないと思う。そのためには、やはり4年生が本気になってやらないと下級生も付いて来ないと思うので、僕らから変えていくことが必要だと思います」

平澤「今、みんなしんどい練習(基礎的なトレーニング)をやっている。試合を意識しにくい練習をしている中で、試合に出られていない人が、隣の人に負けたらユニホームを着られないというチームの中での争いを考えられていない人が多い。試合に出るためにやっているはずが、なんとなくやってしまっていて、横にいる人に勝たないといけないという意識が低い」

柚木「合宿は明確な目標があり、合宿自体が成功に終わって良かったと思う。だけど、今から合宿を合宿だけのものにしてしまってはいけない。合宿でもってきたピークを落とさずに維持するために4年生が下級生と話していかないといけない。僕自身は、すぐに次の合宿があるからどのように風に持っていくか目的をはっきりさせること。そして今の時期、どういう風に過ごすかを考えて伝えてみんなが今やるべきことをわかった上で練習できるような環境を作るっていうのをやっていこうと思っている。あとは幹部、4年としっかりしゃべっていこうと思う」

鳥内監督「合宿がピークではない。昔は10泊、11泊と合宿をやりきり生き残った者で強いチームを作っていた。今、それができる人がどれだけいるのか。それができる人が本物。そのくらいできなければ試合には出られないということ。自己満足で終わってしまってはいけない。合宿が終わり、充実感があるかもしれないが、4年生がこれからどういう気持ちで臨むかで変わってくる。何が足りないのかというテーマでやっているが、しんどいことから何からも逃げないことが大事。春合宿で4年生を中心に、パートに分かれて各自でコーディネートしなさいと言っているが出来ていない。トレーナーがやろうとしているが、本当は幹部が、選手がやること。ミーティングのときはだれも間違ったことは言っておらず、良く考えられている。そこから発展させていくのが4年生の仕事。調子が良いとき、悪いときは選手それぞれある。しかし、試合に出ている、出ていない関係なく、この一年が終わったときにみんなが良い思いができるかどうかは大事。昨年みたいに簡単に負けて悔しい人もいれば何も感じない人もいる。立命に勝って嬉しい人もいれば何も感じない人もいるという状況では、一体化できていない。今、強いチームを目指しているけれど、それで終わって良いのかという宿題を下級生に出している。信頼関係、コミュニケーション、自主的な行動が必要だと言っていて、間違っていない。でも、我々は『めちゃくちゃ強いチーム』を目指さないと。そのためにはあらゆる面が関わってくる。私生活、モラル、スキル、分析、マネージメント。足らないことを努力し続けていかないといけないし、それは4年生、幹部の仕事だ」

主務・柚木 ―今年の目標は『日本一』、スローガンは『PRIDE』ですが、そこに込めた思いや意味などを聞かせてください。

平澤「ファイターズは勝って当たり前のチーム。昨年、一昨年と負けたことは考えられないこと。ファイターズは負けてはいけないチームだというプライドを持ってやろうということで『PRIDE』にしました」

垣内「スローガンが『PRIDE』に決まり、みんなは負けてはいけないという気持ちでやっていると思う。だけど僕は1プレー1プレー普段の練習から、目の前にいる人に勝ちたいという気持ちを持ってやることが試合で勝ちにつながると思うので、それが『PRIDE』だと思います」

松原「目標は『日本一』には、いろんな日本一があると思う。みんなが思うライスボウルで勝って日本一ということもあるが、その他にも質のいい、効率のいい練習じゃないと日本一になれないと思う。私生活面でも『PRIDE』をもって『日本一』を目指して行動していかないといけない。ミーティング中でも質の良いミーティングをしないといけないし、それを下級生に伝えていきたい」

善元「例年は「~に勝って日本一」となると思う。だけどファイターズに入った以上、日本一以外に目指すものが無いと思う。だから何もつけずに、ただ単に全部に勝って日本一になればそれが目標じゃないかと思ったので『日本一』にしました。みんな『PRIDE』について言っていたけれど、僕も同じような考え方を持っている。私生活でも練習でもすべての環境において『PRIDE』という言葉で考えていけば、人間としてもプレーヤーとしても成長できると思っている。だから『PRIDE』を持って、日本一を目指して日々成長していきたいと思っています」

柚木「小野コーチに言われたのは「立命、関大に勝っただけでは日本一になれない」ということ。立命大、関大、京大、関学はどこも同じ力で、倒していく自力をつけないと勝てないという小野コーチの話を聞き、本当にそうだと思う。今まで「立命に勝つ」と言っていたのは立命大が頭一つ抜けていて、立命大に勝てるような取り組みしていたら他のチームには勝てていたが、今からはそうではない。僕らが頭一つ抜けた存在にならないと勝てないという意味で、シンプルに『日本一』で良かったと思う。絶対に負けてはいけない『PRIDE』を持ってやっているが、僕は4年生や幹部がみんなにどんな「プライド持っているのか」ということを問いかけていったら良いと思っています」

鳥内監督「ファイターズのプライドとは何なのか。ただプレーが上手かったら良いわけではない。全部含まれていて全てに関わってくる。『ファイターズプライド』というのは良いプレーをして日本一になること。しかし目標と目的は違う。我々の目的は何なのか。日本一になることを目的にやれているのか?目標としておいているから中途半端になってしまう。目的を達成するために短期、中期、長期で目標を定める。クリアしていけば目的は達成できる。それをコーチや私が助ける。「~したい」はなく、「~する」しかない。それを分かっていなければいけない。『PRIDE』という言葉にはすごく奥深い意味がある。我々には社会的な責任があるということを忘れてはならない。」

副将・松原、善元 ―2010FIGHTERSが始動していますが、皆さんそれぞれのパートの状況や雰囲気はどうですか?

平澤「DLは1年生と2年生が多いけれど協力的で頑張っている。上手くなっているかは、基礎しかやっていないから分からないけれど楽しい」

垣内「OL、TEはプレーを切り抜いた練習をやっているが、まだまだ意識させることができていない。4年生が練習前に意識するところを言っているが、もっとグラウンドで伝えないと試合のための練習ができていない。それが一番の課題です」

松原「WRとしては、ボウルを取って終わりということが多い。そこからのチャレンジが無く、ビッグプレーが生まれていない。WRで負けた試合もあり、それをなくすために今年はビッグプレーを目標にやっており、取った後「あと5ヤード走れ」と言っている。そういう意識付けを4年生中心にしていく必要があるのではないか。昨年あまり頑張れていなかった人も今年に入って頑張っているけれど、人間は弱いところを見せてくると思う。だから、そこでフォローしていければ良いユニットになると思う。全体をみるとやんちゃな下級生が多いから、4年生がちゃんと見る必要があるのではないかな」

善元「DBは一番人数が多く、ハングリーに上手くなりたいと思っている人とそうではない人が出てきている。だからDB全体で意識を高めてレベルアップを図ろうとしています。個人能力が高い選手が多いので、4年生がどうやって個性を伸ばしていけるかが鍵とだと思っています。4年生の力だけでは勝てないので、下級生の力を借りDBで勝つことを考え、もっとハイレベルな日本一のアスリート集団に変わっていきたいと思っています」

柚木「スタッフは役割が違いやっていることもバラバラでお互い何しているか分からないことが多々あったので、合宿で4年生のスタッフで話し合った。そこでやはりコミュニケーションが取れていないと思った。一緒のスタッフなのに、今どんなことがしんどいのか共有できずにやっていた。でもスタッフはコミュニケーションに尽きると思うので、互いに言い合えるようなスタッフを自分が中心になって作っていきたいと思っています」

鳥内監督「スキルの練習が入っているが、試合をするために練習をしている。だが、練習の台自体が未だにあまい。一番プレッシャーがかかる試合はどんな時なのか?強い高校野球のチームではノックを10本連続でとれば終わる練習をしている。だけど7本目ぐらいで失敗する。取ってもファーストに投げられなくなる。練習の中でどれだけプレッシャーを与えられるか、試合モードを作れるか。それを乗り越えてやっとビッグゲームで普通に出来る。自信をつけるにはどうしたら良いのか。空回りの気合だけではいけない。我々の能力はそれなりに高い。高いのになぜあんなにパス通せないのか。練習の中身が悪いからだ。それを自覚しているかどうか。その辺が変わらない限りまた最後の最後に失敗すると思う。もともと、うちのチームはどれだけ影で練習するか、ばれないように練習するかというチームだった。努力を見せないことが格好良い。日大ではレシーバーが30~40人ぐらいいて全員が取ったら終わりにするらしい。そこでゲームのプレッシャーを与えている。上達に近道はないということ」

副将・垣内 ―4月17日に初戦となるKGボウルが行われます。KGボウル、また春のシーズンについて意気込みを聞かせてください。

垣内「春の初戦も大事だが秋に勝つためにやっている。初戦に勝ちにいくのは当たり前。春からどの試合も勝ちに行くという気持ちを持ってやらないと、秋のしんどい試合で本当に勝ちたいという気持ちでやれないと思う。1試合1試合、区別せずに試合に臨むことが大切だと思います」

松原「自力をつける事を課題にやっていて、戦術どうこうではなく真っ向勝負で戦いたい。そのために筋力、走りこみ、スキルを全部もう一段か二段上げないと自力で勝てない。だから今は走って、走って、スキルもやっている。春は自分の自力だけで勝ちたいと思っている」

善元「例年以上に筋トレとか走りこみの量は増えていて、みんな自分がどれだけ成長したかを楽しみにしていると思うから初戦でぶつけたい。もしそれで自分が全然変わっていない、たぶん変わってないと思うけれど、変わってないなら変わってないで必要なことを考えるヒントになると思う。スタミナが切れなければ、それはそれで効果があると思う。だから今は早く試合をして試したいというのが強く、昨年みたいに「どうした関学」と書かれるのは悔しい。今年は春シーズンと秋シーズンを区別せず、どの試合もどの相手もボコボコにする気持ちで全部勝ちにいきます」

平澤「キャプテンをする中で、一番(自分を)見せられる部分が試合だと思うから誰よりも活躍する。4年生が、一番4年生らしくできるのが試合だと思うし、最高の見せ場だと思う。だから戦術では1対1の部分で、オフェンス、ディフェンス共に反省は出ると思うけれど、見せます」

柚木「春はぐだっていて秋はやる気を出すと思われるのは絶対に嫌。春から絶対勝つという雰囲気をチームで作って試合に臨む。初戦は大事になってくると思うし、秋に向けて良い反省を出すだけでなく、「圧倒する」という気持ちを観客の人が分かるような試合にします」

鳥内監督「4年生にとってゲームの数は限られている。そのゲームは一回しかないことをもっと分かってほしい。どこのチームも関学を相手には一生懸命に来る。我々は春合宿をやってきたけれど、どうなるかは分からない。1回1回の試合を大事に、為になるようにこなしていくことが一番大事。準備の仕方も1プレー1プレーも、もっと大事にできるはず。「もっとできたのに」という結果はいらない。最大限の準備をして初めて反省ができる。適当にして適当に反省しても何も得しない」

―では最後に部員のかた、下級生のかたにメッセージをお願いします。

主将・平澤 垣内「自分は下級生に対してよく注意することがある。僕は自分がもし出来ていなくても、下級生に注意をしないといけないと思う。下級生が出来ていなくて、それを許していたら自分のためにもならないし、出来ていなくても注意することで自分のやらないといけないという気持ちが上がっていくと思う。春、夏と下級生に注意するかもしれないが、それは自分が上手くなるためというのもあるので、それは分かっておいてください」

松原「下級生にはメリハリをつけてやってほしい。ずっとピリピリしていても1年間持たないと思うので、遊ぶときは思いっきり遊んで良いと思うし、グラウンドに一歩入ったらフットボールだけ考えて欲しい。その他にも失敗しても後から反省すれば良いわけだから、次のプレーに集中してほしいと思っています」

善元「下級生には貪欲に上手くなることや、試合に出ることを考えてほしい。やっぱり練習しているだけでは試合に出られるわけではない。もっとアメフトが好きならば監督、コーチを使って自分の成長を確信できるよう、意識を高く持って上手くなってほしい」

平澤「試合に出ないとおもしろくないと思うし、下級生は自分が上手くなることだけを考えて良いと思う。3年生になって周りを考えられれば良いと思うから、まず自分のことを頑張ってほしい」

柚木「4年生になってから、本当に勝ちたいと思って必死にやっている下級生がかわいいと思う。自分自身のために勝ちたいし、後輩たちを自分が1年生のときのように甲子園、ライスに連れて行ってやりたい。具体的なことはいろいろあるけれど、下級生に伝えたいのは本当に勝たしてやりたいっていうことかな」


2年ぶりの甲子園ボウル、そしてライスボウルへ・・・2010FIGHTERSが 『PRIDE』 を胸に、 『日本一』 へ突き進む。


■鳥内秀晃(とりうち・ひであき)。1982年文学部卒。1992年より監督に就任。
■平澤徹(ひらさわ・とおる)。商学部3年生。関西学院高等部出身。DL(ディフェンスライン)。179㌢・92㌔。2010FIGHTERSの主将を務める。
■柚木一平(ゆのき・いっぺい)。商学部3年生。関西学院高等部出身。マネージャー。164㌢・70㌔。2010FIGHTERSの主務を務める。
■垣内洋輔(かきうち・ようすけ)。社会学部3年生。箕面高出身。TE(タイトエンド)。176㌢・92㌔。2010FIGHTERSの副将を務める。
■松原弘樹(まつばら・ひろき)。商学部3年生。箕面自由学園高出身。WR(ワイドレシーバー)。180㌢・80㌔。2010FIGHTERSの副将を務める。
■善元将太(よしもと・しょうた)。法学部3年生。箕面高出身。DB(ディフェンスバック)。180㌢・78㌔。2010FIGHTERSの副将を務める。




(企画:編集部 協力:アメリカンフットボール部 取材・製作:岡崎心/妹尾拓司/浜出麻央)