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FIGHTERS Training座談会



―今回の座談会ではストレングストレーナー・右近みゆきさん、QB加藤翔平さん、WR松原弘樹さんに、様々なトレーニングについてその重要性についてお話いただきます。


右近「今、オフシーズン中ですがどんなトレーニングをしている?」

松原「今は下級生と一緒に筋トレをしていて、今年のファイターズの筋トレの非常に高い目標を目指して頑張っている。関大、立命はものすごく筋トレをやっていて、ものすごくレベルが上がってきている。戦術面だけでは厳しくなってきているので、フィジカル面を上げて対抗しようと思ってやっている」

加藤「QBというポジションが結構特殊なので、今は筋トレと、いかに可動域や良い筋肉をつくるかということをやっている。ただ重いものをあげるだけの筋トレでは使いにくい筋肉になってしまう。数値は上がっても、結果としてボールの飛距離は伸びてないこともある。どうやったら自分の持っている力を上手に競技に生かせるかっていうのを意識している。今はトレーナーとかにメニューを教えてもらいながら、特に肩や股関節に力入れてストレッチとかから取り組んでいる」

右近「二人は4年生で力を入れてトレーニングをやっているけど、下級生の時はどういう風にトレーニングしていた?意識の面はどうだった?」

松原「正直、1年生のときは能力任せでやっていたけれど、立命戦を体験してものすごいフィジカルの差を感じた。ブロックする時も全てパワー負けして当たり負けもした。2年生のときも人並みにはやっていたけれど、DBの立命の選手にぼこぼこにされてこれではいけないと思った。立命は人の倍以上やっているから、死ぬ気で人以上にやらないと立命に勝てないと気付いた。だからきっかけとしては立命戦でフィジカルの差を実感したときから」

加藤「俺も1年生のときはメニューが決められていて、それをやるだけだった。1年のときの数値の目標は今に比べて低かったし、クリアできたら良いかなというくらいで力を入れてやっている意識は無かった。2年生のときは少し目標数値が厳しくなったから、その数値を下回っているベンチやクリーンはやっていた。けれど、実際自分がどんなところの筋肉が必要なのかとかは考えていなかったし、ただメニューを与えられてやっているだけになっていた。自分の力はこのままでは駄目だなっていう限界を感じ始めたから、3年生になってからは瞬発力を高めるトレーニングをやったり、試合で使える筋肉を意識しながら実際に数値を上げたりした。特にそのクリーンに力を入れ瞬発力を意識して、自分なりに考えながらトレーナーに相談しつつできたと思う」

右近「二人ともウェイトトレーニングだけではなく、スピードトレーニングにも積極的に参加しているよね?それは何か意識が変わって参加したのか、自主参加だけどきっかけはあった?」

松原「実際に去年はスピトレに参加して、タテをとる回数が上がったと実感した。朝が早くしんどいけれど、試合に出て活躍したい、勝たせたいという意識になったから参加しようと思った。効果も少しずつ表れて、秋には絶対効果出ると思うから下級生にもやってほしい」

加藤「俺は下級生のときから結構参加していたけど、1、2年のときは行けるときだけ行っていた。体調が悪い時は休んでいた。でも自分は足が速い方ではなく、2年生が終わってからコーチとかにもスピードアップが必須だと言われた。自分でも足の速さは必要だと思った。だから3年生からは力を入れて普通のスピトレ以外にも、他の人が持久力系のメニューやっているときに、自分は瞬発力系のメニューに取り組んだ。実際、タイムでも数字にも(結果が)出て、試合でも走れるようになったと周りから言われるようになった。それはスピトレの効果だと思う。スピトレをしたことによって、去年は走りについては結果を出せたかなと思う。スピトレは継続して行うことが大事で、トレーニングのやり方を教えてくれる場でもあり、教えてもらえて継続してやったことによって結果が出たと思う。だからみんな、特にバックスのメンバーとかは継続してやっていかないといけないんじゃないかな」

松原「試合に出ていない下級生とかは分からないと思うけど、いざ試合に出た時に、試合出てない人が人並み以上にやっていなかったら活躍できないと思う。もし自分がプレー与えられて出たときに、今の取り組みで本当に通用するのか。今のフィジカルでブロックできるのかってことを改めて考えてほしい。正直、思うのはこのままじゃ通用しない。下の学年は、もっと積極的に筋トレしてほしいと思うしやらそうと思う」

右近「下級生の事見るようになって、トレーニングでもっとこうしたら良いことはある?」

松原「レストタイムが長い。4年生がいないところでやっていると休憩時間が長いなと思う。テンションが上がっていたらどんどんやるけど、ちょっとしんどなったらすぐ結構休んでしまう。もうちょっとレストタイムの重要性を言っていくべきかと思う」



―筋力トレーニングをするとスピードが落ちるということはありますか?


加藤「そんなことはない。筋トレをやりながら走っていれば落ちない。維持できて上がると思う」

右近「トレーニングにも様々な種目があり、トレーニングをやることによってスピードが落ちることはないと思う」

加藤「ウェイトトレーニングだけではありえるかもしれないが、そこはスキルとの兼ね合い。やっぱりグラウンド降りることも大事だから。でも、それはメニューとしてあるから、そこまで筋肉ついたらと考える必要はない気がする」

松原「下級生はまだそんなに筋肉ついていないと思う」

右近「下級生でそう感じる人がいたら、いつでも話を聞こうと思う」



―メニューはどのように決めていますか?


右近「ストレングスコーチがメニューを時期によって考えたものをやることになっています」

加藤「基本的に与えられたメニューから、鍛える部位意識してやる。例えば自分はこういうところを意識してやりたいとか、こう動けるようになりたいとかをトレーナーに聞いてどのようなトレーニングがあるのか聞くこともできる。メニュー自体を自分で考えることは、間違ったやり方をするとだめになることもあるので、トレーナーとコミュニケーションをとって決めたほうが良い。でもプラスアルファの部分は出来る形になっていると思う。やはり今のメニューは全員に向けて作られているものであって、各自の足りない部分までは見てくれていない。それは200人もいたら無理なこと。例えば自分で下半身が弱いと思えば、プラスアルファしてこういう筋肉つけたい、こういう動きをしたいかを相談した上でメニューを増やしてもらう。それを自分で時間を見つけてやっていかなければ、いつまでたっても自分の課題は克服できない。(今のメニューは)全体的なレベルアップはきるが、自分の課題は大人数のチームでは克服できないという感じはあると思う。人数が多い分、自分で見ていかないと(チームは)そこまで見てくれない」

右近「ウェイトなどは関大や立命もやっている内容で、あまり変わりは無い。でも、それをどういう風にしっかりこだわれるか、やっていることに細かくこだわれるか、トレーニングでもどこまで自分がやり方とかにこだわれるのかというのが一番重要かなと思います。フレッシュマンは入ってきたときは別メニューがあるけれど、2~4年生はみんな同じトレーニングをやっています」



―ファイターズでは、新たに『朝食会』という取り組みを行われています。食事面についてはどのように考えられていますか?


右近「ファイターズでは今、5食で4500キロカロリーと部員に伝えている。二人とも下宿生で朝食会に参加しているけど、体調とか体重の面で変わったことはある?」

加藤「朝食会に参加する前でもある程度考えてやっていたつもりだった。朝食は何キロくらい取ったら良いなどを言われていたが、実際毎日は出来てなかった。朝食会が始ってからはだいだい同じ量だけを食べるようになったので、走りこみをやっているけどその割に体重は落ちてない。いつもはオフで増えた体重を走ってしぼるという感じだったが、身体は重くなった感じがしないが体重は増えている。朝早いことに慣れると体調が良いし、しっかり食べられることは身体の面でプラスになったと思う」

右近「朝食会がないときはどういう感じで食べていた?」

松原「朝は冷凍食品のもの。結構、体に悪い無茶苦茶な食生活していて、オフのときは朝ごはんを食べなかったり、朝昼兼用で夜まで7時間以上あいていたりした。朝食を取ることは、早く起きて早く寝てリズムが良くなるから良いと思う。自分自身は今、塩分・糖質・脂分減らしてタンパク質を増やしている。それは筋肉だけの体にしようとしているから。だからプロテインは朝と夜は絶対に飲んでいる」

右近「チームとしてはプロテインばかりに頼ってはいけないとしている。ちゃんとした食事ができていなければプロテインやサプリメントに頼っても意味がないから。ちゃんとした食事ができた上で、プロテインなどを飲んでいる選手もいる。飲むなとは言わないので、活用してくれたら良い」

加藤「(プロテインは)あまり取らないようにしている。できるだけ毎日の食事の中で意識してタンパク質や野菜を取っている。足りないなと感じたときに、寝る2時間前くらいに牛乳と一緒に飲んでいる。基本は3食+間食で出来る限り取るように心がけている。でも、できないときもあるから、そのときはプロテインで代用するという感じになっている」



―下級生の食事面についてはどのように思われますか?


加藤「まだできていないと思う」

松原「意識が薄いと思う」

加藤「自分たちのときもそうだったけれど、やっぱりおいしいものを食べていると思う。ジャンクフードもよく目にする。やっぱりお金の面でも、ちゃんとしたものを食べようと思ったらそれなりにお金がかかってくる。特に下宿生で外食している人はそうだと思う。そこはどうしていけば良いか分からないが、浸透していないと思う。下級生だけでなく全体として朝食会やミーティングで情報は得て、知識は増えているけれど、実践しきれていない感じがする」

松原「夜ミーティングが終わってからでは開いている店も少ない。量を増やすと金がかかる。朝食会で助かっているけれど、もっと改善していかないと食事の面ではまだ関大・立命に負けているなって思う」

右近「下級生の意識、チーム全体としての意識は関大や立命に比べたら低いと思っている。朝食会は今年から始まっている。先輩方がやってきたことを土台に、これからも発展していき、選手の中に食べることはトレーニングと同じという意識をもっとアプローチかけていかないといけないと感じている」

―では最後に下級生の方、部員の方にメッセージをお願いします。


右近「やはりウェイトトレーニングなり食事なりにもっとこだわって、最終的に勝ちにつなげたい。人数が多いチームだけど、1年から4年まで関係なくみんなで勝ちにいきたいと思っています」

加藤「下級生のうちは下級生の時期にしかできない事も絶対あると思う。終わってからでないと気付きにくいこともあると思うから、それをどうやって下級生に伝えるかを4年生が考えてやっていかないといけない。下級生もそれを考えてほしい。自分がどうやったら試合に出られるのかを本当に考えてほしい。一人ひとりがプライドを持って、毎日の食事やトレーニングや睡眠などオフシーズンにしかできないことを考えてやっていけるようなチーム作りを、4年生やパートリーダーを中心に伝えていけたらと思います」

松原「4年生として、自分の思ったことや重要性を伝えていきたい。まず今年は改革の年、変わる年だから自分が変わらないと試合にも出られないし、成長もできないと思う。(下級生は)もっと先輩に聞いて、引っ張り出して、練習やミーティングも積極的にやってほしい。あと全員に言いたいことは、メリハリをもっと大事に。やる時はやる、遊ぶ時は遊ぶというメリハリを大事にしたら何事にも集中できると思う。今年のスローガンは『PRIDE』なので、一人ひとりプライドを持ち全ての事を考えて行動して、常に「何が悪いのか」「何が良いのか」を考えてプライドを持って行動することによって、チームの意識も変わって良いチームになると思う。僕ら4年生もどんどん下級生に要求していって、厳しいことを言うと思うけれど、下級生もそれをしっかり受け止めてやっていってほしいと思います」



加藤 松原


■右近みゆき(うこん・みゆき)。総合政策部3年生。葺合高出身。ストレングストレーナー。155㌢。

■加藤翔平(かとう・しょうへい)。社会学部3年生。星陵高出身。QB(クオーターバック)。184㌢・81㌔。

■松原弘樹(まつばら・ひろき)。商学部3年生。箕面自由学園高出身。WR(ワイドレシーバー)。180㌢・80㌔。







(企画:編集部 協力:アメリカンフットボール部 取材・製作:岡崎心/妹尾拓司/浜出麻央)