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紙面より
189号1面より(2005/12/16発行) サッカー部

プロ誕生・小松塁(商4)、セレッソ大阪へ

 11月17日、サッカー部のFW小松塁(商4)のセレッソ大阪入りが決まった。本契約は来年1月の予定。現在はインカレに専念し、1月末からセレッソの練習に参加することになっている。
 なお、関学からのJ1入りは、岸田裕樹(元ヴィッセル神戸)から3年連続となる。

 セレッソ大阪は今期優勝争いを繰り広げた、最も勢いのあるチームの一つ。そんなセレッソと小松のつながりは今年5月から始まる。昨年からの活躍が認められ、JFA・Jリーグ特別強化指定選手の契約を結んだ。だが大学でのサッカーに専念するため、9月に契約を切る。それでもチームの意識の高さや環境、何より自らを高く評価してくれることが小松を再び惹きつけた。その後、正式なプロ入りの話を受け、セレッソを自らが成長していく場に決めた。

躍進の軌跡

 小松は高校時までは無名選手。大学入学時、彼は入部を一時ためらった。過去に多くのプロを輩出し、高い技術を誇る関学サッカー部。そのレベルの高さに 小松は不安を覚える。だが部の雰囲気も良く、好きなサッカーを続けたくて入部を決めた。入部以来、日々のチーム練習に加え自主練習を重ねる。また信頼する監督やコーチの指導、高い技術を持つチームメートが彼に良い刺激を与えた。持ち味の繊細なボールタッチや長身を生かしたヘディングは、関学で身に付けたもの。次第に上達し、2年生次の春にはリーグ戦出場を果たす。そしてこの2年で、大学サッカー界を代表するエースストライカーへと成長した。今年6月に全日本学生選抜の中から日本代表として選出され、ユニバーシアードに出場。決勝では全員がプロ選手のイタリアを相手に2得点を挙げ、日本の優勝に貢献する。11月の東アジア競技大会では4試合4得点の成績を残した。

 小松の輝かしい戦績。それはたゆまぬ努力、経験を積むごとに育まれたストライカーとしての使命感が産んだものだ。純粋に上手くなりたい一心で、関学という基盤のもとここまで登り詰めてきた。何人もの有力選手を擁するセレッソ。だが努力家の小松なら厳しいポジション争いも勝ち残っていくはずだ。目指すは、ユベントスのイブラヒモビッチ選手。「まずは得点を挙げることが目標。高さや足元などでアピールしていきたい」と今後の意気込みを語った。来年桜が咲くころ、セレッソ大阪・小松塁は新たなフィールドに立つ。そしてこれからも彼は「努力」とともに走り続けていくのだ。 (武田育子)

◆プロフィル◆
小松塁(こまつるい) 商4。S58・8・29。187㌢。75㌔。高知追手前高出身。FW。

軟式野球部

プロ誕生・山本歩(理工4)、西武ライオンズへ

 先月16日に都内のホテルで新人選手選択(ドラフト)会議が行われた。西武ライオンズは5巡目に山本歩(理4)を指名。同日、本学本部塔で記者会見が開かれた。関学からプロ選手が誕生したのは田口壮(現カージナルス)以来実に14年ぶり。また準硬式からの指名は6年ぶりと珍しく、報道陣の注目を集めた。

 山本歩。切れ味鋭いスライダーを操り、MAX144kmを投げる頭脳派右腕。準硬式野球界では名の知れた存在である。

 その豪腕の持ち主は全国大会優勝後、マウンドを離れていた。すでに本学大学院に合格していたが、本心では社会人野球界入りを熱望。だが、受け入れ先が見つからなかった。

 そしてドラフト会議当日。山本に期待は無く、図書館で研究会に必要な論文を探していた。普段と何も変わらぬ一日、のはずだった。しかし、図書館を出た瞬間、大慌てで駆け寄ってきた研究員仲間。彼らが手にする朗報によって事態は急展開する。

 山本はプロ入りを知らされ、急いでパソコンで速報を確認。学生らはサインを求めて殺到し、携帯電話は鳴りっぱなしだった。ほどなくして上ヶ原キャンパスへ移動。急遽記者会見が開かれることになり、正装を水泳部員などから借りて臨んだ。彼に頭の中を整理する暇など到底なかった。

上手くなりたい

 思いがけずプロ入りを決めた山本だが、現役時は野球漬けと真逆の生活を送っていた。

 理工学部生は研究に追われる日がほとんど。山本も例外ではない。平日は練習に参加できず、近所の小学校で壁当て。試合前、最終調整の相手を研究員仲間に頼むこともあった。だが自主練習すら叶わぬ日もあり、土日の練習で取り戻すしかなかった。

 それでもマウンド上では無敵だった。対峙する打者を次々に打ち取り勝利を呼び込む。何度勝利に貢献したか知れない。タイトルも数多く獲得した。環境に左右されるほど山本はやわではなかった。

 しかし、プロの重圧は逆境を乗り越えた山本にも重くのしかかる。彼自身、「不安しかない」と心境を語るほどだ。それほどプロの世界は厳しい。だが彼は「やるしかない」と奮い立ち、地道に調整を進めている。彼の言う「上手くなりたい」という純粋な思いが原動力となっているのである。

 引退後、山本は取材でこう話していた。「野球をやるなら本気でやりたい」。そして「野球は自分自身」と。その彼にとってプロ野球界は絶好の舞台。思う存分野球に打ち込める所だ。山本は今後まだまだ成長の余地がある逸材だけに楽しみがある。レオの一員として再燃焼し、大歓声を浴びる日を期待したい。(高見亘)

◆プロフィル◆
山本歩(やまもとあゆむ)。理工4。S58・7・28。177㌢。74㌔。三田学園高出身。右投右打。

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