4%E5%9B%9E%E7%94%9F%E3%80%808%E3%83%BB16.jpg
チームを引っ張ってきた4回生たち
%E5%B0%8F%E7%94%B0%E3%80%808%E3%83%BB16.jpg
5回に同点打を放った小田

◇立命館2-4中大
<8月16日 第66回全日本大学準硬式野球選手権大会準決勝 @倉敷マスカットスタジアム補助球場>

中 000 101 002…4
立 000 011 000…2

中)○小河原―福澤
立)●小田―中小路

ついにベスト4へと駒を進めた立命館。準決勝では最多10度の優勝を誇る中大と対戦した。

序盤は立命館の小田(産4)、中大の小河原の両投手が好投し、投手戦となる。しかし、4回表に雨が強くなると、小田が制球を乱し、2死一・二塁のピンチを招く。ここで6番の福澤に適時打を浴び、先制点を献上してしまった。それでも雨天中断後の5回に2死2塁とすると、8番の小田がレフトの頭上を越える二塁打を放ち、同点。1―1で前半を折り返した。

6回に2死から3連打を浴び、再び勝ち越されるも、その裏に1番小平(営4)と3番中小路(法2)の安打で2死一・三塁のチャンスを掴む。ここでベンチは重盗を敢行。小平が生還し、またしても追いついた。試合は同点のまま最終回に突入。連続四球と犠打で1死二・三塁とされると、中大の打者は1番の武内。フルカウントからの6球目を振り抜いた打球はファースト柴田(文4)への強いゴロとなる。打球は柴田のミットを弾き、ライトへ転々とする間に二者が生還。記録はエラーとなり、痛い2点を失ってしまった。

それでも前日に最終回で2点差を追いついた立命館は誰一人として諦めていなかった。中小路、柴田が凡退し、追い詰められるも、畑谷(産4)が左中間を破る二塁打を放ち、反撃ムードが漂う。しかし、最後は代打の蔵立(産3)が三振に倒れ、試合終了。初の全国制覇を目指した立命館の挑戦は準決勝で幕を閉じた。

一年前に新チームが結成されてから目標としていた全国制覇には届かなかったが、リーグ戦の秋春連覇を初め、このチームでの公式戦成績は26勝2敗1分けと賞賛に値する成績を収めてきた。この背景には自ら学生コーチやムードメーカー役を買って出た選手の存在があった。自身の思い通りにならなかった選手もいたかもしれない。しかし、試合に出ている選手だけでなく、全ての人間がそれぞれの役割を果たしたからこそこれだけの好成績に繋がったのである。主将の柴田も昨年から病気を抱えており(病名は本人の希望により非公表。命に別状はないとのこと)、満足な状態でプレーできないことも少なくなかった。だが、柴田はそれを言い訳にすることなく、常にチームを引っ張ってきた。彼が抜群のキャプテンシーを発揮したからこそ、これだけの強固なチームを作ってこられたのであろう。

この大会で4回生は引退し、これからは新主将の大角(法3)を中心としたチームでリーグ戦3連覇を目指す。投打の柱が抜けるが、これまでの躍進の裏には下回生の活躍もあったため新チームも大いに期待が持てる。先輩が成し遂げられなかった全国制覇の夢を来年こそは実現して欲しい。

〈コメント〉
芝田勝利監督
「最終回の四球が命取りになってしまったが、みんなよく頑張ってくれた。粘りのあるチームだった。4回生には気持ちが空回りしてしまった選手もいた。もうちょっと早く結果が出ていれば違ってきたと思う。天候に左右されることもあったがよくやってくれた。新チームは投手陣に明るさが見えているが、小平、柴田の後を引き継ぐ打者をどう育てるかが課題。未知数だが、大砲がいないのでコツコツと点を取っていくチームになるだろう」

柴田篤人主将
「悔しい。昨日、ああいう形でみんなが戦ってくれて自分が恩返しする番だったのに足を引っ張ってしまって申し訳ない。後輩にはこの悔しさを忘れずにもっと上に行って欲しい。勝つために個人の希望にそぐえないことを要求したこともあり心苦しかったが、みんながそれぞれの仕事を全うしてくれた。この4年間で人間的に成長させてもらった。みんなには感謝したい」

小田健史選手
「中大打線は思い切りがよくてしっかり当ててくる打線だった。空振りを取れなかったのが残念だった。雨の影響はあったが、状況に応じて最後まで投げきることができた。5回の打席はスライダーが高めに来て、ドンピシャのタイミングだった。この4年間でピッチャーとしてはかなり大きく成長できた。高校の後輩である大角にはイライラせずに頑張って欲しい」

小平凌選手
「優勝したかったので悔しい気持ちが強い。キャプテンが野球少年のような人でこの人に着いていけば間違いないと思っていた。こういう人と野球ができたのが財産。下回生の活躍でここまで来れたので来年は優勝を目指して頑張って欲しい」

畑谷大志選手
「9回ツーアウトだったが、諦めてはいなかった。素振りをしながらベンチのみんなの顔を見てから打席に入った。高めに来て流そうと思ったら、抜けてくれた。バッティングもガッツポーズも最高だった。この大会は野球ができる幸せを感じながら頑張ろうと思った。最初は体育会でやるつもりはなかったが、自分の野球ができて、楽しく続けられた。来年はチームワークを大事にして優勝して欲しい」

本庄良仁選手(産4)
「みんなやりきったと思える試合だったと思う。柴田のエラーで負けたけど今年は柴田のチームだったからあれでよかったと思う。入った時はレギュラーで貢献したかったけど、2回生の夏に脱臼してから盛り上げ役に徹しようかなと思った。この4年間で良い仲間ができてよかった。来年は勝てるチームになってほしい」

古賀真之選手(産4)
「悔しい。あと一日やれたらよかった。このチームで勝ちに貢献できることは少なかったが、下回生の頃からピンチの場面で投げてきて、ピンチの時に投げる気持ちの持ちようを学べた。良くも悪くも良い経験ができた。後輩には自分たちの野球をやってほしい」

堀井大輝選手(文4)
「負けたのは正直悔しいが、ベンチや周りの選手に恵まれて野球ができたのが嬉しかった。大会前は調子がよかったが、プレッシャーで空回りしてしまった。後輩にはどんな場面でも安定した選手になって欲しい」

崎嶋宏斗選手(スポ4)
「こんなに勝てるとは思っていなかった。下回生が頑張ってくれたおかげなので感謝したい。この4年間ではリーグ戦でタイムリーも打てて良い思いができた。使ってくれた4回生に感謝したい。結果と実力が全ての世界なので、後輩には結果にこだわって、実力をつけて頑張って欲しい」

堺浩貴選手(政4)
「悔しいけど実力は十分に出せた。全国で良い思いをしたくてこの道を選んでよかった。昨日の試合が一番印象に残っていて、一番良いピッチングができた。この4年間はやりがいと目標を持ってやることができた。後輩に自分の姿がどう映ったかわからないが、頑張ればいい結果が出るということを肝に銘じて頑張って欲しい」

吉田啓一選手(映4)
「野球が終わって初めて、野球ができなくなる寂しさを感じた。野球から学んだことを社会人になった時に生かしていきたい。これからも野球をやった4回生とは良い仲間として付き合っていきたい」

春名祥平学生コーチ(産4)
「終わった時はもう1試合したかったと思ったが、このチームでこういう試合ができてよかった。自分がビデオや配球を取って傾向をメンバーに伝えることで勝利に繋げていければいいと思っていた。誰かが犠牲にならないとここまでこれなかった。自分の代になってからどうやったらチームに貢献できるかを考えるようになった。新チームでも自分と同じような立場の選手が出てくると思うが、腐るのではなく、どうやったらチームに貢献できるかを考えて欲しい」

松本慎平学生コーチ(スポ4)
「チームの持てるものは全て出せたと思う。全てが偶然ではなく、普段からやってきたことが大会でもそのまま出ることを改めて感じた。また、頼もしい後輩に恵まれたことを忘れてはいけないと思っている。選手として全く活躍することができず、非常に恥ずかしい4年間だった。貴重な大学生活でこんな野球をしていいのかともよく考えた。とにかくできることは全力でやろうとしてきたので、自分にとってこの4年間は必要だったんだと思えるように頑張らないといけないと思っている。中大との試合から、全国で優勝するためにはこういう相手に勝たないといけないかをわかった上でスタートできると思う。後輩には良い選手が揃っているだけにどん欲に勝利に向けてチャレンジして欲しい」

宮永利香マネージャー(産4)
「全国制覇できなかったのは悔しいが、全国ベスト4という結果を誇りに思う。一日も練習を休まずに頑張ってきたので、本当に準硬は私の生き甲斐だった。共に頑張ってきた部員のみんな、そして相方である郁湖に、感謝の気持ちしかない。これからは一生の仲間として付き合っていきたい。後輩にはこれから、最後にやりきったと思えるような日々を送って欲しい。悔いのない、充実した準硬生活を送ってもらいたい」

横場郁湖マネージャー(文4)
「大学生活=準硬式野球部だったので、それが終わったと思うとしみじみする。マネージャーを経験できて、たくさんの良い成績をプレゼントしてもらえて幸せに思う。初めてマネージャーという立場になって、どのように行動したら良いのかわからず、使えるマネージャーになれているのかなど悩むこともあった。しかし、たくさんの好成績を経験できてマネージャーのやりがいがある部活だった。後輩には打倒中央で全国制覇して欲しい」

大角元輝次期主将
「多くの主力選手が抜け、より厳しい戦いが予想される。それを受け、全員が自分たちの勝てる野球を考えて一人一人がそれぞれの役割を認識したプレーが必要になる。また、レギュラー争いが激しくチームの底上げにも繋がっている。能力の高い選手がいないこのチームは『頭で勝つ』チームを目指し、1試合を確実に戦い抜き3季連続のリーグ戦優勝を目指す。そして、全日出場、全国で勝てるチーム作りを意識してやっていきたい」

[記事、写真:馬場遼]

このページの先頭へ