%E5%90%89%E6%9D%91%E3%80%80%E4%BC%8A%E5%8B%A2%E8%B7%AF.jpg
スタート直後の吉村

<11月2日(日) 秩父宮賜杯 第46回全日本大学駅伝対校選手権大会 @熱田神宮西門前(名古屋市熱田区神宮) → 伊勢神宮内宮宇治橋前(伊勢市宇治館町)>

10月13日(祝)の出雲駅伝が台風19号の影響で中止になり、この全日本でようやく駅伝シーズンが幕を開けた。関東勢に割って入り、入賞を目指した立命館は随所で好走を見せるも、失速した区間が出て17位という悔しい結果に終わった。

有力ランナーが集結した1区には5000mで13分台の記録を持つ吉村主将(営4)が任された。貧血に悩まされていた吉村は駒大と城西大の村山兄弟が牽引する先頭集団にはついて行かず、8位集団でレースを進める。中盤に集団の先頭に立つ場面もあったが、「距離走ができていなかったから12kmで脚に来て、ペースが落ちてしまった」とラスト2㎞で集団から離されてしまう。それでも失速を最低限に留め、2区の南雲(スポ4)に襷を繋いだ。

2区の南雲は1秒後ろでスタートした順大の花澤と序盤は並走する。17位でスタートした明大の木村に交わされるも花澤を引き離すことには成功する。最後は後ろから来た中央学大の潰滝と並走するような形となり、14位で3区の源(生命3)に襷を繋いだ。

3区の源は昨年に続いての3区。区間16位だった昨年よりも突っ込んで入ったが、「粘れなかった」と順大から引き離されると、終盤には上武大と関学に交わされ、17位まで順位を落としてしまった。

しかし、4区の片渕(済3)が立て直す。3㎞で上武大、関学、京大を捕え、14位に浮上。中盤に京大の下迫田、10㎞過ぎには甲斐に関学を引き離したが、上武大の山岸にはラストで競り負け、15位で第4中継点を通過した。

%E7%89%87%E6%B8%95%E3%80%80%E4%BC%8A%E5%8B%A2%E8%B7%AF.jpg
順位を二つ上げた片渕

5区は3年連続でこの区間を任された濱野(理3)。前回は区間9位と好走しており、今回は区間5位以内を目指して挑んだ。濱野は1㎞3分の安定したペースを刻み、上武大の上田を交わす。中盤にややペースが落ちたものの、最後まで安定した走りを見せ、13位の順大との差を7秒に詰めた。区間9位と目標の区間5位には届かなかったが、2年連続で区間一桁の好走を見せた。

%E6%BF%B1%E9%87%8E%E3%80%80%E4%BC%8A%E5%8B%A2%E8%B7%AF.jpg
区間9位と健闘した濱野(左)。右は6区の土井

6区の土井(済2)は初駅伝ながらも、予選会では1組で1位を勝ち取った実力を持つ。土井は関東勢以外ではトップの区間14位と決して悪くはなかったが、順大との差を詰めることができず、最後は上武大に交わされ、順位を15位に落としての襷リレーとなった。

7区は4年連続の出走となった荒木(理4)。荒木は中央学大、上武大、日体大と激しく競り合いながら、12位の京産大を追う。最後まで集団から引き離されなかった荒木は順位こそ15位のままだったが、12位の日体大と14秒差と前が見える位置で襷を渡すことができた。荒木の区間順位は10位と4年間で最高の成績だった。

%E8%8D%92%E6%9C%A8%E3%80%80%E4%BC%8A%E5%8B%A2%E8%B7%AF.jpg
関東勢と激しく火花を散らした荒木

最長のアンカー8区を任されたのは1回生の桝本(済1)。立命館宇治高時代は男子唯一の長距離部員だった桝本にとってはこれがチームで走る初めての駅伝。「20㎞を確実に走り切れる力というのは1回生であってもあの子が一番力がある」と田中監督が期待を込めての起用だったが、ライバル校のエースとの争いからこぼれ落ちてしまう。終盤には関学の川口にも交わされ、17位に順位を落としてのフィニッシュ。桝本にとってはほろ苦い駅伝デビューとなった。

%E6%A1%9D%E6%9C%AC%E3%80%80%E4%BC%8A%E5%8B%A2%E8%B7%AF.jpg
1回生ながら最長区間を任された桝本

結果を見れば関東勢には全て敗れただけでなく、関西勢の京産大、関学にも後塵を拝するという悔しい結果になった立命館。しかし、一昨年に記録した大学記録からはわずか8秒遅れただけで、7区までは関東の下位校と競り合うことができたのは大きな収穫だ。次に控えるのは関西一を決める丹後大学駅伝。昨年に0秒差で京産大に敗れた雪辱を果たすべく、5年ぶりに関西一を奪回したい。

<総合成績>
1位 駒大 5時間14分36秒
2位 明大 5時間17分23秒
3位 青学大 5時間17分24秒

17位 立命館 5時間29分04秒

<個人成績>
1区(14.6㎞)吉村直人 44分24秒 区間13位
2区(13.2㎞)南雲翔太 40分06秒 区間10位 13位→14位
3区(9.5㎞)源康介 29分31秒 区間17位 14位→17位
4区(14.0㎞)片渕恵太 42分45秒 区間13位 17位→15位
5区(11.6㎞)濱野秀 35分18秒 区間9位 15位→14位
6区(12.3㎞)土井政人 37分59秒 区間14位 14位→15位
7区(11.9㎞)荒木尚馬 36分10秒 区間10位 15位→15位
8区(19.7㎞)桝本剛史 1時間02分51秒 区間17位 15位→17位

<コメント>
●田中監督
「一時13位まで荒木が頑張って上がってくれた。それについてはどうにか一桁を狙いたかったからそれから考えるとそこでいい感じに上がってきてくれたかなと思う。そこまでは幾つか悪いところはあったが、なんとか来れたと思う。でもちょっと最後は1回生には荷が重かったかな。でも走らせたのは監督とコーチだから。でもタイム的には5時間29分台ということで一昨年の記録と殆ど変わらないからよく走ったと思う。でも駅伝は順位だから。関学に負けたのはきっちりと反省して関西で去年みたいに圧倒的な差で勝てるようにしていかないといけない。まして今回は京産大に負けているので勝てるように色々と戦略的なことを含めて考えていかないといけない。区間配置は適材適所で監督とコーチと主将で話し合って決めた。1区、2区でできればもう少し前に行きたかった。悪くはないけど相手が強かったのかな。濱野は同じコースで3回目だけどそれだけの力を持っているし、エースと同等の力を持っている子だからとは思う。桝本を8区に起用したのは長距離適正。20㎞を確実に走り切れる力というのは1回生であってもあの子が一番力があるから起用した。競る部分ではまだまだ経験不足というのがある。(故障者が出たが)練習レベルが高くなるとどうしても怪我人が出る。練習のレベルは去年よりも上がっている。メンバーの平均タイムも上がっている。10000mの平均は29分台だし、5000mは14分20秒台だし、過去最強と言われた10年前に匹敵するだけのチームはできてきていると思う。出雲が中止になった影響はある。そこで本当は一気に盛り上げたかったし、そこに合わせていた。言い訳になるけどそこで気持ちを切らしてしまったというのはミス。丹後までは3週間あるから気持ちを引き締める。力はある選手たちだからいかに気持ちを引き締めて方向付けしていくのは監督、コーチの責任なのかなとは思う。トータルの力なら京産大だろうが関学だろうが負ける気はしないと思っている」

●高尾コーチ
「予想したことが起こったといえば起こったというような気がするし、今の力がこれなのかなという気がしないでもない。結果が出る時というのは選手もスタッフも不安材料がない時だと思うし、そういうのがなかったこともなかったと思うのでそれがこういう結果になったと思う。今回は1区の吉村に凄く不安を感じていて、この1年間ずっと良かったので、ここにきて動きがよくなかった中での1区で不安はあったが、そこは上手くクリアできた。ただチーム全体としても去年から指導させてもらっているが、全体的に強くなっているが、難しいのが強くなるのと共に心も比例して伸びてくれればいいが、一気に強くなると心がついてこないというのがあると思う。そこに選手にもやれるんじゃないかという過信もあったと思うし、それをどういう風に汲めていくかだと思う。チーム全的に見れば14分30秒台で走ってもメンバーに入れないほど過去最高の強いチームではあるが、そこに大きな問題があるのではないかと思う。指導者がしっくりきたときというのは勝てる時だと思う。女子を2週間前に見た時に全員が一つの方向に向いていた。周りからどういう練習をしているのかわかっていなくともこれは勝つなというのを見ててわかったのが、大きな男子との違いだと思う。さっきもミーティングで話していたが、上がるのはすごく難しい。今年1年間、予選会をトップで通過して1年間かけてやってきたものがわずか1ヶ月で簡単に崩れる。上がってくるのは凄くしんどいけど落ちるのは簡単だということから今落ちたということからどういう風に立て直すのかというのを選手と自分たちの思いがなかったら上がらないと思うので、これから一からスタートだと思う。丹後でキーになってくるのは新しい力だと思う。ガラッと入れ替えようと思っている。特に1回生の岩崎を今回、使えなかったので絶対に使おうと思っている。3区に源と岩崎を使うかで悩んだが、そこに落とし穴があった。岩崎の勢いを使うか、1区の吉村に不安があったので、前半に遅れた時に立て直すために経験で源を使うかという采配で失敗した。3区で勝負あったなという感じだった。それは結果論だし、本人も一生懸命走ってくれた」

●吉村主将
「7km手前で前に出たのはペースが落ちていたのと、前に山梨が落ちてきているのにみんなが牽制しだして、誰も追いつかないのなら抜けるんじゃないかと思ったが、抜けたらみんなが追いついてきたから抜け出せなかった。距離走ができていなかったから12kmで脚に来て、ペースが落ちてしまった。貧血気味で内蔵の調子が良くなかった。チームとしては出雲が中止になってからの3週間は気持ちを切らすことなくモチベーションを維持することはできたと思う。駅伝で初めて関学に負けたということはショックが大きいけど、途中までは勝てるレースだと思うので、ブレーキのない駅伝ができたらなと思う。(途中まで関東勢と競り合えたが)ある程度ブレーキなく走れたらここまでは来れるというのはわかったので来年は突発的な力を出さなくてもイーブンで走ればこれくらいはやれるというのを示せたと思う。最後はやっぱり悔しい気持ちが大きいけど、1km3分で行ければ試合になるし、それを越えたら一気に8位以内に入ることができると思う。8区に渡すまで京産大を詰めていたし、後半区間に強い選手がいるということはこっちの方が選手層は厚いと思うので、関西では去年同様に優勝目指して頑張りたいと思う」

●南雲選手
「全然だった。あの感じなら区間5位は狙えそうだった。最初は順大と走っていたが、あまり速くなかった。自分の動きが良くなかった。5kmは14分59秒で入ったが、14分30秒で入りたかった。今日の結果は良くなかったので、それを受けとめて関西では良い走りをしたい」

●源選手
「1区、2区が良い流れで来ていたのにも関わらず、自分の所で流れを止めてしまうような走りをしてしまった。悔しいけど自分の実力不足もあると思うので、一からもう一回生活と練習を見直してやっていきたいと思う。気持ち的には去年と同じように臨んだつもりだったが、去年よりは突っ込んで入って、どれだけ保つかと思っていたが、去年のように粘ることができなくて去年とはほど遠い走りになってしまった。去年の良いイメージがあったので走れるかなと思ったけど、体が思うように動かなかった。この悔しさを次の丹後大学駅伝で晴らしたい」

●片渕選手
「最低限の走りはできた。夏に怪我して3ヶ月なのでだいぶ調子も戻ってきたと思う。できれば前にいた順大との差も詰めたかったが、ちょっと離されてしまって課題も残った。3分ペースで押したかったが、ちょっと中盤に消極的になってしまって、自分のレースがあまりできなかった。3kmまでは良かったが、そこからペースが落ちてしまった。上武、関学、京大を3kmすぎで捕まえて一緒に走っていたが、9km地点で自分が前に出て押していたが、ラスト1kmで上武にラストで負けて、3秒差をつけられてしまった。丹後では最低限区間賞を取って、優勝に貢献したい」

●濱野選手
「区間5位を狙っていたので、納得はできない。絶好調ではなかったが、区間5位くらいで走れる自信はあったので調子は良かったと思う。5㎞の通過が14分59秒で、そこから少し落ちて3分03~04くらいになってずっとそのままで行ったので、後半は落ち着いて走れた。上武を4㎞位で抜かして、前の順大との差を詰めて、5秒差くらいまで行ったが、そのまま詰まらずに最後まで行ってしまった。予選会をトップで通過したのに関西で一番になれないのは恥ずかしいので丹後では優勝したい」

●土井選手
「結果的には自分の納得のいく走りではなかったので、来年はせめて1㎞3分で走って行きたい。大学での駅伝自体が初めてだったので、少し緊張したけど、だんだん自分の出番が近づくにつれて、集中して走り出すころには緊張はほとんどなかった。チームが強くなってきているのでこのままだと今回走れたからといって丹後も走れるとは限らないので、これから練習して丹後に出られるように頑張りたい。今回は区間順位的には京産大や関学にギリギリ勝てたので、丹後ではもっと離して次の人に襷を渡したい」

●荒木選手
「自分の走りはできたかなという感じ。前に関東の選手がいたので一つずつそこに追いついて、一緒に京産大を追って行こうかなと思っていた。ベストタイムで通過して区間一桁で行きたかったというのは正直ある。実力的にはこんなものかなと思っているが、最後なので区間一桁に入れれば良かった。丹後では区間賞を取って優勝して終わりたい」

●桝本選手
「1週間前に風邪を引いていて外れるかどうかという感じでハラハラしていたので抜擢されて本当に嬉しかったし、責任はけっこう大きかったと思うけど走るからにはしっかり結果を残すという気持ちで挑んだ。長い距離に自信はある。長い距離の方が好きだが、今日は悔しい結果になってしまった。万全の状態だったので、風邪は言い訳にしたくない。体調も戻っていて、脚の状態も良かったが、今の実力だとつくづく思ったし、全日本の厳しさと僕の甘さをつくづく感じた。初めて関東の人たちと走る機会で、僕自身初めてのチームでの駅伝だったので、それはいい経験になった。この悔しさをバネに来年は同じ区間を走ってリベンジをしたい。高校の時はいつも合同チームで走らせてもらっていたけど、今回は初めてのチームでの駅伝ということで思い入れはあったので4回生には本当に申し訳ないことをしたなと思っている。丹後ではこの悔しさからしっかりと切り替えて頑張っていく」

[記事、写真:馬場遼]

このページの先頭へ