(写真・上)その実力は折り紙つき、乗せたら手がつけられない藤原正
(下)ただ今進化の真っ最中、強心臓が売りの田中宏
今月25日から始まる硬式野球部同志社戦。首位をひた走る立命館はこの伝統の一戦で勝ち星をとれば、二年連続の神宮行きへの切符を手にする。
今回立スポではリーグの軌跡を振り返りながら硬式野球部の戦力を徹底分析。part1は今や立命館の牽引車となっている二人をクローズアップする。
今季の躍進を支える先発投手陣。リーグ戦開幕前は本来のエース・大島が故障で戦列を離れ、不安視されていた。しかし藤原正典、田中宏和の二人が大島の分を補って余りある活躍ぶりをみせ、チームの屋台骨となっている。ともに3回生で良きライバルとして切磋琢磨し、左右のWエースと呼ばれるまでになった。
左腕・藤原正典はスリークォーターから繰り出す140キロ台後半の直球と切れの良いスライダーが武器の本格派。左打者には逃げていき、右打者にはクロス気味に入ってくる球筋は非常に打ちづらく、相手にとっては厄介なものとなる。適度に荒れる球も効果的で、相手打者に的を絞らせない。関学大戦で2試合連続完封をやってのけるなどスタミナも豊富だ。課題をあげるとすれば立ち上がりと制球か。近大戦でも見られたように、四死球から崩れ大量失点につながりやすいことも懸念材料だ。
田中宏和は高校時代までは全国的にはほぼ無名の存在だったが、大学に入ってから急成長を遂げた。藤原のような剛球ではないが、球質の重い直球と縦に落ちるカーブ、スライダーを低めに集める正統派の右腕だ。場面によって打たせて取ることも、三振を取ることもできる柔軟性を兼ね備えている。特筆すべきは制球の良さ。キャッチャーミットの位置の通りに投げることができ、四球から崩れることはまずない。制球が良すぎるだけに狙い打ちされる可能性もあるが、女房役・乗替との呼吸の合った投球で相手打線を封じ込める。昨年までは主にリリーフを務めていたため、勝負所では抑えとしてマウンドに登れるのもチームにとって心強い。
【立同戦の見所】
「剛」の藤原に、「柔」の田中――。二枚看板はこのように言い換えることも可能だ。タイプは違うが、「勝ちたい」という気持ちの強さとマウンド度胸の良さは共通している。同志社戦ではそれぞれ1試合ずつ先発する可能性が高い。ライバルを倒し神宮への切符を得るためには、この二人の好投が絶対条件となる。彼らの投球に要注目だ。(二川淳一)


